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上京男子と地方局マニアの女子  作者: 白石あみの
~GW宮崎旅行編~
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第251話「新たなYouと見る景色~宮崎の旅・最終日~」

良哉「おはよう。」

紘深「おはよう。良哉君。」


宮崎旅行2日目にして最終日。時刻は朝6時。昨日紘深さんへのプロポーズを成功した俺も紘深さんも、この上なく清々しい目覚めだ。


紘深「良哉君すごく熟睡してたよ。」

良哉「そうか(笑)まあ昨日あれだけ緊張したからなあ…(苦笑)」

紘深「そうだね(笑)まるでどこかの囚われのお姫様みたいに。」

良哉「そのお姫様って紘深さんに声似てる感じ?」

紘深「うん(笑)」


朝6時起床は予定よりも早かったので、2人でしばらく部屋でテレビを見た。民放が2局しかない宮崎県。4つしかないチャンネルをザッピングするのはやっぱり不思議な気分だ。途中入った宮崎県内のニュースを、紘深さんは食い入るように見ていた。

その後朝7時に朝食を食べる。ホテルの1階のビュッフェで味わう宮崎県産の食材づくしの朝食はとても美味しい。

良哉「俺はカツオのたたきとかにしたよ。」

紘深「いいね。私はカレーにした(笑)」

良哉「宮崎牛のカレーか。紘深さん2日連続カレーだね。」

紘深「うん(笑)」

良哉「紘深さんとカレーってやっぱりなんか合うね。」

紘深(声色を若干変えて)「私の声のイメージなのでしょうか?」

良哉「それだよきっと(笑)」


ホテルのビュッフェでの朝食に満足した後、もろもろの準備を済ませてホテルをチェックアウトし、朝8時半頃に車でホテルを後にした。ホテルから北に向かうことおよそ15分。

紘深「着いたー!」

この地域では有名なフラワーガーデンに着いた。近くには地元の有名なリゾート企業が持っているイベントスペースがあり、9月にはテレビ○崎が主催する野外音楽イベントが開催されている。それも紘深さんから教えてもらった話だ。

紘深「―ジャ○ナイト私も見てみたいなー。」

良哉「関東でやったことってあったっけ?」

紘深「なかったと思う…(苦笑)」


近くにある自然動物園(調べたところここと運営会社が一緒らしい)とセットになっているチケットを買って入園する俺たち。ゴールデンウィーク真っ只中だからか、人がいっぱいだ。

紘深「綺麗~。」

その場に広がる洋風で綺麗な花がたくさん咲いている風景に紘深さんはうっとりしていた。岡山で訪れたバラ園を思い出す。

良哉「今の時期の見頃は… バラとかサルビアとかか…」

紘深「行こう行こう。」

良哉「だな。」


紘深さんは5月の綺麗な花に興味津々だ。赤いバラと紘深さんも似合うなと思った。あれは白いバラだったような気がするが。

芝生広場など園内のいろいろなところを巡る俺たち。ハーブや野菜を育てているところもあった。途中訪れたロックガーデンでは、宮崎ならではというべき針葉樹も植えられていた。


紘深「なんかアニメでそれっぽいの見たところある。」

良哉「お茶会とかやってそうなところだね。」

途中訪れた石造りの()()()()では、周りが花に囲まれていることもあっていつか見た令嬢もののアニメのお茶会シーンを思い出した。すぐ側のピクニックガーデンもとても雰囲気が良かった。


その後は見本園を巡った。花を用いた庭や家づくりがテーマと言える区画。花を用いた和風洋風入り混じった家づくり。

紘深「いつかはこんな感じの一軒家に住みたいね。」

良哉「だな。綺麗な花に囲まれて暮らすのもいいかも。そうだ!」

俺はスマホを取り出す。せっかくなのでAIに「花に囲まれた家や暮らしは、精神的にどのような影響を与えるのか」を聞いてみた。

すると…

①ストレス軽減・リラックス効果

②気分の安定・ポジティブ思考の促進

③生活のクオリティ・オブ・ライフが上がる

④創造性・感性の刺激

⑤孤独感の軽減


という結果が出てきた。ガーデニングにこんな精神的効果があったとはびっくりだ。

紘深「お花を育てるってこんな凄い効果があったんだね。」

良哉「そうだな。いつか2人で本当に一軒家持ったらやりたいね。」

紘深「水やりとか花の手入れの役割分担も決めないといけないね。」

良哉「だな(笑)」


園内を巡り終えた頃には時間は昼過ぎになっていた。カフェテリアが営業中ということなので、(予定通り)そこで食事をすることにした。

頼んだメニューはホットサンド。それに加えてフライドポテトをシェアして食べる。

紘深「こうやってフライドポテトを2人でシェアして食べるの、いつかやってみたかったんだ。」

良哉「そうだったんだ。なんか恋人同士で家で映画見てる時にありがちなやつだよね… ちょっと待て俺たち2人で家で映画見たことなかったよね言われてみれば。」

紘深「そういえば!前に夜通しテレビのメンテナンスの映像見たことはあったけど。」

良哉「あああったねそんなこと。紘深さんが家に来て、日曜日の夜中から朝まで俺の家でお天気カメラの映像とか見たよね。」

紘深「でも次の日めっちゃ眠かったよね。」

良哉「そうそう(苦笑)なんか、それも俺たちらしいっちゃらしい感じだよね。」

紘深「うん!私と良哉君でしかできないことかも。でも、夜通しテレビの放送休止中の映像を見るなんてもう厳しいかな…。金曜や土曜の夜であっても。」

良哉「だな… 平日は仕事してるからか、特に夏暑い時期の昼は眠くてしょうがないよ…」

紘深「私も…(苦笑)」

出会ってしばらくの頃の思い出話をしながらの食事を終えた後は、アトリウムやギャラリー、図書ラウンジを見て回る。図書ラウンジでは花やガーデニングに関する本を少し読んだが、今の俺にはちょっと難しいと感じた。


そして午後2時少し前に俺たちはフラワーガーデンを後にし、車で6分ほどのところにある動物園に着いた。


良哉「2人で動物園なんて初めてだな。」

紘深「そうだね。草津に合宿行った時に兎愛ちゃんとも一緒に熱帯圏行ったけど、動物園ってその時以来じゃない?」

良哉「そんななんだ。」


調べたところ、ここは異なる種類の動物を混合して展示している日本初の動物園であるようだ。1974年には日本の動物園で初めてダチョウの人工孵化にも成功するなど日本初の快挙も数々成し遂げている他、以前テレビで人気を集めたチンパンジーの出生地でもあるということで、そのバリュー的なものもあるのかますます楽しみになってくる。


紘深さんと一緒に、レッサーパンダ・エミュー・クジャクなど様々な動物を見て回る。

良哉(タカとコンドルはいないのか…。)

こういう動物園自体俺はいつぶりだろうか。


紘深「うわ~!凄~い!」

良哉「なんか動物園でこの言い方めちゃくちゃしっくりくるな。」


間近で見るゾウ(アジアゾウ)はとても大きく、大人になった今でも圧倒される。小さい頃、名古屋の動物園で見たゾウ(アジアゾウ)の大きさにめっちゃくっちゃ圧倒されたのを思い出す。


良哉「―なんてことがあってね。」

紘深「その名古屋の動植物園にも行ってみたい!」

良哉「ああ。」


動物を一通り見終えた俺たちは、遊園地のエリアでアトラクションを楽しんだ。いつかのひたち海浜公園もそうだが、それよりも紘深さんと出会って間もない頃に藤堂や北条さんとも一緒に行った東京の遊園地を思い出す。紘深さんはお化け屋敷が苦手とか、いろいろ紘深さんの新たな一面を知ることができたっけ。「お化け屋敷で俺にしがみついてビクビクしている時の黒藤さんの顔がなんか可愛かった」そんな記憶がある。


~その時の回想~

紘深「斎藤君…後ろからもお化け来ないよね…?」

良哉「うーん。ただでさえ暗いから俺には分からんな… 後ろも怖いなら俺が後ろ行こうか?」

紘深「待って!待って!前はマジで怖いからやめて…!」

~回想終わり~


2人でモノレールに乗って、そこからの動物園の景色を楽しむ俺たち。

良哉「そういえば紘深さんさ、前に藤堂や北条さんたちとも一緒に遊園地行った時さ、お化け屋敷とかフリーフォールとかめっちゃ怖がってたよね。」

紘深「ああそんなことあったあった!」


~その時の回想~

紘深「さ、斎藤君… 本当に良い景色だね…」


(落下するフリーフォール)

紘深「キャー!」

~回想終わり~


良哉「フリーフォールは苦手だけど展望台とか、あとこういうのは平気なやつなの?紘深さんって。」

紘深「だと思う(苦笑)」


なんだかんだ俺たちは夕方、閉園時間の午後5時まで動物園を楽しんだ。動物園を後にした俺たちは、そのまま車で宮崎空港のレンタカーのお店で車を返し、宮崎空港に戻った。


空港に戻った後は空港内のお店でちょっと早めの夕食。宮崎の海の幸が味わえるお寿司を堪能した。

紘深「やっぱり家が寿司屋だからかな。その地域の海の幸をお寿司で味わえるって最高だよ。」

良哉「そうだなぁ。それはそうとさ、紘深さん今後同棲することになったらお店の手伝いはどうするの?」

紘深「年末とか忙しい時期はその都度家に戻るつもりでいるよ。」

良哉「なるほど。じゃあ比較的紘深さんの家から近いところじゃないとね。」

紘深「良哉君の今住んでる家でも大丈夫だと思うよやっぱり。」

良哉「それもそうか(笑)まあ、家族になるってことになるんだから、その時は俺も応援に行くよ。」

紘深「本当!?ありがとう良哉君~!」

良哉「ああ!その時は任せろ!」


食事の後はお土産を買ったり搭乗手続きを済ませ、7時45分、飛行機は宮崎空港を飛び立った。

「友達」から「恋人」、さらに「夫婦」にまでステップアップすることになった俺と紘深さん。その「新たな紘深さん」と見た宮崎の景色は、とても良いものだった。プロポーズをした場所ということもあるかもしれないが、今回の宮崎旅行は特に俺も紘深さんも一生の思い出になることだろう。


旅行から帰った後は、お互いの家族や親戚に同棲・結婚の挨拶を行った。お互い家族単位で俺と紘深さんのことを知っていたことが幸いして挨拶は滞りなくでき、結婚の許可を得ることもすんなりできたのだった。

<お知らせ>

上京男子と地方局マニアの女子、次回ついに完結です!

あと1話、よろしくお願いいたします!!

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