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第95話「かれこれ3年」

今回から3年生編がスタート。

折り返しを迎えた良哉たちの大学生活。果たしてどんな3年生の始まりを迎えたのでしょうか?

4月4日。ついに3年生になった俺たち。今日は新年度ガイダンスだ。


良哉「うわー今年もすげえ集まってるなぁー…」

幸太郎「そうだなぁ…」


今年も文学部と経済学部のガイダンスは隣同士の部屋。その2つの教室の前は相変わらず3年生でごった返していた。


2年生のガイダンスが終わるのを待つ俺たち。はっきり言って窮屈だ。俺たちは適当にスマホでネットニュースを見ていた。


その数分後…

幸太郎「お?」


経済学部のガイダンスが行われている教室の出口の扉が開いた。

幸太郎「マジかよ2年生ガイダンス予定より早く終わったのか。じゃ斎藤、俺行ってくるわ。」

良哉「ああ。」


経済学部の2年生の新年度ガイダンスが終わり、藤堂はその教室へ行った。俺は一人だ。


するとそこへ…

「いたいた!斎藤君!」

藤堂と入れ替わるように黒藤さんがやってきた。


「よお。」

「おはよ。」


文学部の方はまだ2年生のガイダンスが続いている。教室前に姿を現す3年生が増えている中、俺は黒藤さんといろいろおしゃべりをする。

良哉「―茨城合宿のこと話したら、家族がみんなして黒藤さんのことで俺のことイジってきてさぁ…」

紘深「それは…マジで大変だったね…(苦笑)」

良哉「ああ。食事の後すげえ疲れたよ…(苦笑)」


すると、出口のドアが開き、2年生が次々と出てきた。

アルバイトの院生「どうぞー。」


紘深「行こう。斎藤君。」

良哉「だな。」


俺たちは他の3年生たちと一緒に、次々と2年生と入れ替わるようにガイダンスの教室に入っていく。

教室に入った俺は、去年と同じように一番後ろの列で、科目の説明が書かれた厚い冊子をはじめとした配布物をいろいろ受け取り、前へ進む。

俺たちの座る席は真ん中らへんの2人掛けの席だ。


その俺の隣にはというと…

(おいおいマジか…)


黒藤さんが座っていた。

(なぜ今になって気づいたんだよ俺気づくの遅せえよ…)

黒藤さんが隣に座っているのが分かると、俺はなぜか緊張し始めていた。


(別に好きってわけじゃないけど…心の準備ってものがあるだろ…)

と、俺は思っていた。


「…」


周りを少し見回してみたが、去年と同じように知っている同期生は近くにはいなかった。

そうこうしている間にガイダンスは始まった。


良哉(集中しろ俺、ガイダンスに集中しろ俺…)

俺は黒藤さんが隣に座っていることに対する緊張を振り切って、ガイダンスを聴くのに集中した。


ガイダンスは先生の紹介や必修科目の確認、履修登録のやり方、他の各種ガイダンスなどいろいろな説明を受けるという感じは去年とほぼ同じだ。違うところがあるとすれば、3年生になったということで就職関係のガイダンスの説明もあったという感じだった。


紘深(周りに聞こえづらいほどの声量で)「あっ。」

良哉「!」

紘深(周りに聞こえづらいほどの声量で)「ごめん。」


その最中、黒藤さんの腕が俺の腕にぶつかった。ガイダンスに限らず一つの教室に人がびっしり入っている状態で隣の人の腕がぶつかるというのは珍しくないことなのだが、それが黒藤さんとあれば凄くびっくりだ。


良哉(ん?)

すると、黒藤さんの消しゴムを落とした。その消しゴムは床に転がり俺の下の方で止まった。はっきり言って黒藤さんが拾うには席を立たねばならず、俺が拾ってあげた方が手っ取り早いくらいだ。


というわけで、俺はその消しゴムを拾ってあげた。

良哉(周りに聞こえづらいほどの声量で)「はい。」

紘深(周りに聞こえづらいほどの声量で)「ありがとう斎藤君。助かった。」


就職関係の説明があったのもあって、ガイダンスの時間は去年と比べて長かった。1時間と少しはあっただろうか。


良哉「ふー。」

紘深「やっぱりガイダンスってちょっと息苦しいね。(苦笑)」


ガイダンスが終わって教室から出た俺たち。教室内は換気されていたとはいえ、人がびっしりと入っていたものだから息苦しかったのなんのだ。


3年生の真円度ガイダンスが終わり息苦しさから解放された俺たち。その後は10分前後の移動と休憩の後、ゼミのガイダンスだ。


同じ館の下の階の教室で行われるゼミのガイダンス。


(あーゼミの授業といえばこれだよこれ…)

ゼミのガイダンスは息苦しくならないからいい。


ゼミのガイダンスでは卒論の話が出ていた。卒論。俺は織田信長に関することにはしようかなと思っていた。後で図書館で信長に関する先行研究でもチェックしてみようかななんてことを俺は考えていた。


30分ほどでゼミのガイダンスは終わった。今日の予定はこれで終わりだ。俺は信長に関する先行研究を調べようかと思って図書館に向かっていると…


「斎藤君。」

「黒藤さん。黒藤さんは卒論の研究テーマ何にするか決めた?」

「全然だよ… 斎藤君は?」

「俺は… 織田信長に関する何かにしようかなってことが決まったくらいかな。この後図書館で先行研究を調べるつもりでいる。」

「じゃあ… 今思いついたけど私も信長に関することにしようかな。」

「先生言ってたけど根拠必要じゃん。俺は岐阜出身だからそれが大きな根拠になるとは思うけど…」

「斎藤君と部活とか一緒だからってことを根拠にしようかな。」

「それ卒論研究の根拠になるか…?(苦笑)」


俺たちは図書館に行った。

「じゃあ、俺端末の方にいるから。」

「分かった。」

といっても、先行研究を調べるのは俺だけ。黒藤さんはいつものように新聞のゾーンで地方の新聞を読む。

俺が図書館のコンピューターを使って信長の先行研究を調べていると…


「こんにちは。」


誰かが話しかけてきた。

「こんにちは。あなたは… 古田さん?」

「斎藤さん!お久しぶりです。」


その声の主は古田さんだった。去年の2年生ガイダンスで黒藤さんと仲良くなった福岡出身の古田さん。古田さんによるとその後にもよく黒藤さんとは会っていたといい、今ではすっかり(一応お互い「さん」付けではあるものの)黒藤さんとはタメで話せる間柄にまでなったという。


「斎藤さんは今何してるんですか?」

「ああ。ちょっと信長に関する先行研究を調べてて。信長を卒論のテーマにしようと思ってるんですよ。」

「そうなんですか。信長、親戚でゲームで知ってから信長が好きって人がいますよ。」

「ゲームでですか。ちなみに失礼ですが、その親戚の方ってどちらに住んでますか?」

「はい。長崎です。」

「長崎ですか。そこの昔のテレビ事情の話、よく黒藤さんから聞いてますね。」

「そうですかやっぱり(笑)長崎の昔のテレビって今の大分や宮崎に負けないくらい面白いって黒藤さんから聞いてます。」

「そうですか(笑)黒藤さんと出会ってからそういう知識増えた感じですか?俺まさにこんな感じなんですけど。」

「私もです(笑)」


すると、

「あ、古田さんもいたの?」

「うん。さっき来た。」

黒藤さんがこちらにやってきた。その後、黒藤さんは古田さんと一緒に帰った。


「斎藤君。じゃあまた明日ね。」

「ああ。」


特に変わった出来事は無かったが、こうして3年生、それに俺の大学生活の後半2年間が始まった。

はてさて、これからどんなことが起こりますことやら。


(あーこれも国会図書館行かないと読めないやつか…)

信長に関する研究は、とにかくたくさんあった。信長のどんなことを調べる卒論にするか決まるのは、先になりそうだ。

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