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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

王道ルートはスルーです!

作者: 緋月 冴薇

何となく考えている設定なのですが、乙女ゲームって実はあまり経験なくてよく分からない。

(コルダと遥時2をPCでプレイしたのみ)


ゲームの内容せってい考えるのに手こずってます。


こんなの需要があるのかな…と思って試しにアップしてみました(^^;;



短編とも言えないかもですね(๑>◡<๑)



「お願いします!!」


音を立てそうな勢いで頭を下げられ。


目の前の二つの包みを当分に眺めて私は溜息を付いた。


「つまり、この乙女ゲームとやらを私に貸すからクリアして欲しいってこと? 正気?」


「はい、自力でやろうとも思ったんですけど、自分にはどうしても無理なクリアルートなんです。先輩みたいにきっちり予定樹ててその通り冷静にこなせるタイプの人じゃないと無理な気がして」


「確かに予定樹ててこなすのは得意だけど、ゲームには関係ないでしょう? 大体私、軽く読めるようなのは好きだから乙女ゲームネタの転生ものとかよく読むけど、イケメンに取り囲まれるとか逆ハーとか絶対無理だよ?」


「それがこのゲームのファン泣かせの仕様なんです」


詳しい後輩の説明によると、このゲームは全員をコンプリートし、その後に選択できる逆ハールート、聖女ルートをクリアした後、隠しキャラを攻略できるシステムだったそうだ。

だが、人気に目を付けた販売元が新たな攻略対象者のファンディスクを発売したそうなのだが、その仕様がファン泣かせで有名なのだという。


何でも、隠しキャラ攻略に伴いもう一人出てきたキャラが対象だそうなのだが、その彼との甘々トゥルーエンドを迎える為には、誰かを“落とした”データを残した状態のプレイでは不可能なのだとか。

ソフトを1度初期化するか、新たなソフトを買い直すかせねばならず、発表時は阿鼻叫喚の嵐だったという…。


しかも、乙女ゲームには有り得ないような「帝国初の女宰相となる」というルートを初見でクリアする必要があるのだそうだ。

このルートは隠しキャラ攻略にはあまり重要視されていないルートだったので後輩もクリアしなかったのだという。


「女宰相か…、ちょっと興味出たかも」


「ホ、ホントですか?!」


「でもね、取りあえずこっちだけじっくり読み込ませて。面白そうだと思ったらゲームも貸してもらうわ」


攻略本だけ借りてみることにする。




ふーん、普通にプレイしてれば、初見で相性の良い相手とのエンディングは簡単なんだ。


…って事は、この、求められてる女宰相ルート、鬼畜以外の何物でもないじゃん。

高卒時の時点で、攻略対象者5人全員と一段階のみイベントをクリアしていること(ライバルルートなら二段階でも可)恋愛フラグを折ってはダメ、学びの4つの数値をカンストし、闇(政治は清濁併呑の義務ありという考え方から存在しているらしい)という裏数値も50以上必要。

しかも、闇を伸ばす際に共にいるパートナーを誤ると、恋愛フラグを折りかねないと。


キャッキャうふふが要らないみたいだし、これは燃えるわー。







…んでさ、何で?

なんで?


何で、王太子の婚約者に転生してる訳ー?!


職場は立派にホワイトだったわよっ!!




と、取りあえずパーティ前で良かった。

王太子との婚約からは逃げ切った!

…はずなのに、何故追いかけてくる?!


「待て、キール。何故逃げる? ただ話したいから図書館ここに来たのだ。その、親の敵でも見るような目は何だ?」


攻略対象者の1人の弟だって、私の事は大っ嫌いな筈でしょ?!

なのに何故ここまでシスコン拗らせた?!


「姉上、是非生徒会を手伝って下さい♪」




恋愛なんかしてる余裕は無いの!

図書館に来るなー!!


ヒロインまだなの? お願い、コイツらまとめて引き受けて(号泣)




ゲームみたいにステータス見えないからカンストしてるかも分からない。

テストの成績なんて評価の一端でしか無い。

闇の数値に関わるイベントも、選択肢には無かった行動が取れてしまう。



ゲームだから平民の女の子が貴族の養女になって宰相の地位まで駆け上がる…なんて出来るけど、現実問題、侯爵令嬢の私ですらそれは難しい。




…何とか官吏には食い込めたけれど。



さあ、戦はこれからよ!


王道ルートはスルーです!!



ちなみにゲームのタイトルは「黄金きんの薔薇乙女、白銀ぎんの薔薇聖女、水晶こおりの薔薇姫」です。


2部構成で、1部終了時にルートが3パターンに分かれます。

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