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詩集  作者: 時雨
恋愛編
2/3

その他の詩集

『鼓動』


怖かった。ただ、怖かった。

愛する人を失うのではないかと思って

あなたがいなくなることを想像しただけで

息が詰まるような感覚になる。

鼓動の音を聞かせて


生きていると、言葉にして

私を安心させて。

お願い、私を置いていかないで。


私の命にかえても

あなたを守りたい。

愛する人の鼓動よ、やまないで。



『プライド』


決して人前で泣かない

決して途中で諦めない

決して弱音を吐かない


いつのまにか作り出した自分のルール

泣いてしまえばプライドが傷つく

途中で投げ出したらプライドが壊れる

弱音を吐いてしまえば私のプライドが許さない


そんな堅苦しいプライドの鎖を

解いてみたら体が軽くなった

自由に描けるようになった


プライドなんか捨ててしまおう




『踏み出せ』


錆びついた音を立てて

記憶が脳裏をよぎった。


そこに見えたのは確かな真実

不安と劣等の日々

辛くて悲しい思い出


前に踏み出したいのに 冷めた過去が心を遮る。


どうか、怯えないで。

どうか、勇気を出して。


新しい未来に踏み出すんだ。




『なくしもの』


長年培ってきた信頼

それが突然崩れ始めた

何年も一緒にいて

君の全てを知り尽くしていても

些細なことで君を失ってしまう


でも君をなくしても

今の私には苦痛ではない

君よりも大事な人たちが

私を支えてくれるから


なくしものは無理に

取り戻さなくてもいい

君をなくした今の私でも

きっと輝いている



『まぶたの裏に』


日が沈む瞬間

どこからともなく聴こえてくる

移動販売のメロディー


今となっては

あれが何の曲だったのかわからない

だけどあなたと手をつないで

歩いた道は一枚の写真のように

まぶたの裏にやきついている


もう戻らないときの中で

あなたの微笑みは永遠となった

あなたの声も つないだ手の感触も

ぬくもりも とっくに忘れてしまったけど


手を合わせるたびに

あの一瞬だけの光景が

まぶたの裏にやきついている


まぶたの裏で あなたが微笑んでいる


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