恋愛詩集
『書き残したい』
人は悲しいことや辛いことを
どれだけ悔やんでも
時間とともに、その感情も
段々と薄らいでいく。
だから私は今から
言葉にして書き残したい。
最後まで忘れないように、
最期まで忘れないように。
『寒い季節』
吹く風が冷たくなる
冬の季節は、心も少し寒くなる。
だけど冬の空は星がいつもより綺麗。
街の光もキラキラ輝く。
冬の街を過ぎゆく恋人たちは
大きなもみの木と光るイルミネーションを見て
幸せそうに微笑む。
寒い季節の冬は
手も心もかじかむことがあるけれど
綺麗な物を 更に綺麗に映し出す
季節なのだろう。
『雨音』
春なのに、雨雲がかかり
今にも雨が降り出しそうな空。
寝ても覚めても頭に浮かびあがるのは
愛しいあの人のこと。
降り出した雨に対抗するように
青い傘を空に向かって差した。
傘にぶつかり弾ける雨音が私の心を乱していく。
イヤホンから流れるお気に入りの曲
あなたを思い出して切なくなったときの曲
傘にぶつかる雨音とともに
この涙も流れてしまえばいい。
そして切ないこの気持ちも全部
雨に溶けて流れ落ちてしまえばいいのに。
『もう戻れない』
あなたに恋していたあの頃には もう戻れない。
今でも好き、だなんて伝えたくても もう届かない。
あなたに会いたくても もう会えない。
例えあなたが近くにいても
私は、あなたと会わない。
会えばきっとまた、あなたに恋してしまうから。
あなたと会えなくなったその日から、心に誓った。
あなたを忘れる。と
誓ったはずなのに ここに来ると思い出す。
この歌を聴くと思い出す。
泣きたいくらい好きだったあなたのことを。
もうどんなに思っても、あの頃には戻れない。
『それでも』
あなたとは友達のままで終わった片思いだけど
それでも、あなたに恋してよかったと
心から思う。
あなたを好きにならなかったら
こんなに苦しくて切ない恋心も知らないままだった。
だけどあなたを本気で好きだったから
あなたの幸せを本気で願った。
私ではない他の誰かと、あなたが幸せになれるように。
そう願えたのも、あなたに恋したから。
叶わない恋だったけど、それでも確かに幸せな恋だった。
『歩幅』
他愛のない会話をしよう
つまらない話でもあなたは笑ってくれるから
歩くスピード合わせるの少し大変だけど
今はもう慣れたよ
あなたと一秒でも長く会えるなら
苦手な早起きも頑張れる
退屈で憂鬱な毎日を変えてくれたのは
きっとあなただから
人混みかき分けて すらっと伸びた頭に
早まる鼓動を隠して深呼吸
おはようの一言だけでもドキドキ
何も言わずに歩幅をそろえる
顔の綻び あなたに気づかれないように
必死にくちびるを固く結んだ
歩くスピードと鼓動の速さが
重なってきたころには
また他愛ない会話でもしようか
他愛なくおしゃべりしよう
退屈な時間もあなたが変えてくれるから
ちらちら見る私を気にもせず
前を向く姿 少し寂しい
あなたと一秒でも早く会いたいから
苦手な早起きも頑張れる
平凡で素朴な毎日を変えてくれたのは
たぶんあなただよ
照りつける道も地面が濡れる道も
あなたとなら楽しく歩けるよ
だけど またねと言われると切ない
明日もまた会えるのに……
元気ないなって気づかれてしまう
少しだけあなたの歩幅が
ゆっくりになっていたの
退屈で憂鬱な毎日を変えてくれたのは
絶対あなただよ
人混みかき分けて すらっと伸びた頭に
早まる鼓動を隠して深呼吸
おはようの一言だけでもドキドキ
何も言わずに歩幅をそろえる
顔の綻び あなたに気づかれないように
必死にくちびるを固く結んだ
歩くスピードと鼓動の速さが
重なってきたころには
また他愛ない会話でもしようか
『帰り道』
あなたと分かれてから
1人ホームで待つ電車
買ったばかりのマフラー
ちゃんと巻いているけど
吐く息が白くて手がかじかむ
「もう2人では会えない」
黙り込む私に囁くように
言い放たれた言葉
こんなにも好きなのに
何故純粋な気持ちは届かないのだろう
“こんなにも好き”だからなのか
強く思えば思うほど
2人の距離は大きくなる
吊革につかまって
車窓に映るぼんやりとした灯りを
ただただ眺めることしかできない
『遠ざかる未来』
今きみがたまらなく愛おしい
ただ隣にいることが嬉しくて
好きの気持ちがどんどん大きくなる
だけど今の思いも、この幸せも
きっと永遠ではないこと 知っているよ
きみが私ではない誰かを
愛してしまう日が来るよ
いつか私の隣から遠ざかってしまう
未来が静かに待っている
だから今をもっと感じていたい
今をもっと大切にしたい
きみといつまでも強く抱き合っていたい
このぬくもりが独りになっても
思い出として残るように……
『うもれてしまう』
2人の待ち合わせ場所
10分前 改札口に着く
気がつけば街はすっかり
イルミネーションの灯で煌めいている
速足で駆けめぐる人の群れ
通りすがりの群れの中に
あなたがうもれていないか探す
どれくらい私は待っているのだろう
もしもこのまま、あなたが約束を
忘れて来なかったら?
不安なことしか考えられない私は
こんなにもあなたを想う気持ちに
うもれてしまっている