女神、押しかけます(天使もいます)
正直時間かけすぎて何が何だか。
少しでも楽しんでいただければ幸いです。
その日の仕事を無事に終え、天界に報告を済ませたノーティリウスはヴェルヌと共にアクアの住む部屋を訪ねていた。
「アクア様のお部屋に来たのはいいのですが素直に入れてくれるんですか…?」
「まぁ、十中八九無理でしょうね。だから…こうする、のよっ!」
そう言ってノーティリウスはドアを蹴破った。
「うわぁ中々大胆な事を…」
「ここの管理人には話を付けてあるから安心して、あのバカを引きずり出したら修理してもらうように言ってあるしね」
「ていうか部屋の中は無事なんですかこれ」
「仮にも女神の住処よ。ちょっとやそっとじゃ壊れたりしないわ」
どうやらここの造りは頑丈らしい、ドアは蹴破られているが。
そんなことはどうでもいいと言わんばかりにノーティリウスは部屋に入っていき、ヴェルヌも少し遅れてついていく。
「アクアー居るわねー?生きてたら返事しなさーい」
「いや、死んでたら大事ですよ…」
「相変わらず部屋中汚くて探すのに難儀するわね…」
アクアの部屋は大変散らかっていた。散乱した調度品、脱ぎっぱなしの衣類、放置された食器etc...。
なお散乱した調度品はドアを蹴破った際の衝撃と思われるがノーティリウスはその事実を無視した。
「おーいアクアー返事しなさーい、いるんでしょー?」
「居たとして返事はしないと思いますが…?」
「居ないわよ~…だから早く片付けて帰って…」
その声のした方にノーティリウスは呆れながら、ヴェルヌは驚きながら顔を向ける。
「ほらね、この子はこういう子なのよ」
肩をすくめながら言うノーティリウスにヴェルヌはため息だけを返した。呆れて言葉も出ないとはこのことである。
ノーティリウスはアクアの肩を揺すりながら話しかける。
「アクア、アクア起きて、いつまでも寝てんじゃないわよ」
「あれ〜…ノーティじゃん…、どしたの〜…こんな朝早くに…」
もう昼過ぎなのだが寝ぼけ眼を擦りながら訊ねるアクア。
「どうしたもこうしたも!仕事を無断でサボった上に着信拒否までしたアンタを引きずり出しに来たのよ!」
「だってティーラもフローも居ないだもん…。だったら、私が居なくても問題ない…」
アクアはそう言って再び眠りに落ちようとする。
「大アリよ!あんた達3バカがいないせいで私とヴェルヌがどれだけ苦労したと思ってんのよ!」
「ティーラとフローがいない事実は私が戻っても変わらない…」
「アクアが戻ったらその後あの2人も連れ戻すわ!いいから戻るわよ!もうあんな激務は嫌なのよ!!」
後半から涙目で訴え始めたノーティリウスには威厳の欠片もなかったがアクアにはその叫びが何かに響いたようだった。
「わかった…。とりあえずシャワー浴びて着替えるから部屋の片付けよろしくね〜…」
とてとてと幼い子供のような足取りで風呂場へ向かうアクア。
「部屋の片付けは私がやっておくから、ヴェルヌはアクアを見ていて」
「わかりました。アクア様の身支度が終わりましたら私もお手伝いしますので」
「ありがとう、助かるわ」
そうしてノーティリウスは部屋の片付けを、ヴェルヌはアクアの見張りをすることになった。
ノーティリウスさんは苦労人。
次はもっと早く投稿できれば…いいですね。