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白昼夢のガイアス 共通①
「いたっ!」
ローブをかぶって見つからないように道を歩くが、石を投げつけられる。
「魔力持ちが、外を歩くんじゃないわよ!」
魔法を否定し科学を用いている惑星テラネスでは老若男女、皆が魔法使いを嫌う。
始まりは今から2000年前、科学者アレル=シュタイル・榊が魔力が科学装置を壊すエネルギーだという説を唱えた。
それから1000年後、魔法を使う国と同盟を結びながら、科学的根拠はないと解った。
今日日の都会では魔法使いがたくさん暮らしているが、田舎ではいだに風習は続いていた。
幸い私の親は名のある科学者で、つい昨日まで誰も表立って危害を加えてこなかった。
しかし、昨晩に不慮の事故で両親が同時に亡くなったことで一変した。
両親が墓に入った後は家を焼かれてしまって、私は現在逃げている。
「神様!神様!助けて……早く私を助けて!!」
他の星にはたくさん魔法使いがいる。
だから、お隣のラウルのように私も魔法学園の理事長に救われたい。