幼馴染
うわぁ…このあからさまに誰コイツ?みたいな反応…
まぁ仕方ないか。髪も金髪だし、見た目もかなり違う。
「建也、誰だその人?そんなカッコいい都会人みたいな人俺たちの知り合いにいないぞ?」
「そうだよ!とりあえず紹介して!!」
「まったくお前ら薄情だな…まぁ俺も最初まったくわからなかったし8年も経ってるからな…解った!ヒントを与える!小学生の時ドッジボールでいじめっ子をボコボコにした奴は?バレンタインの時一番チョコを貰って律儀に全部食べて鼻血出していたのは?これは大ヒントだ。俺たちの中心にいたのに急に東京に行きやがってみんなを泣かせたやつは?一人しかいないよな?」
「えっ…まさか…」
ありえない…もう二度と会えないと思っていた…男の子が嫌いで嫌いで仕方なかった私を救ってくれた私の大好きだった人。
「おい!建也!侮辱してる様にしか聞こえないんだが…」
「そんな…ほんとなの…?」
すっかり変わってしまったがこの笑顔。私の…私達の中心にいていつも私に新しい事を見せてくれた私の初恋の人。
「「「京介か!!?」」」
「みんなただいま…この春から未来大学に通うために帰ってきた。理由はいろいろあるが、やはり俺はこの街やみんなが好きだ!忘れたことはない。と、言うわけだせっかく集まってくれたんだ…今日は飲むぞコラァ!!」
「「オオー!!」」
京介の言葉にみんなは盛り上がり、すぐに京介の周りには人が溢れかえる。
「ふぅ…」
少し酔ったから外の風に当たるといい、輪の中心を抜け1人タバコを吸っていると…
「コラ、そこの金髪の不良。」
「吸いすぎはダメなんだよー??」
「まぁみんな飲んでる時点で何も言えねーけどな?」
知った三人の顔が京介の元へと集まる。
「建也、みのり、ユーリ。まずはただいま。そしてスマン。」
「ほんとにね?まぁでも…変わったね?もちろんいい意味で。金髪なのは驚いたけど、都会人だね…この車は?」
「田舎だと車は必需品だろ?必死でバイトして買う予定だったんだが、最後に親がお祝いにくれたんだ。だからバイクを買った。」
「昔から乗り物好きだったもんね?私達も乗せてね?
ところで京くんほんとに…」
「あぁ…未来大学に通うから4年はこの街にいる。その後の進路みんなと同様わからん。だからまたよろしくな?」
「おかえり…ばかぁ!!!京くんのバカ!もうどこにもいかないでよー!」
「また一緒だよね?京ちゃん…」
「言ってるだろ?泣きやめよお前ら…」
「おっ!?京介がみのりとユーリ泣かしてるぞ!」
「この浮気者!こい!一気飲みだ!」
「仕方ねえな…のってやらぁ!ユーリ、みのり、建也…後頼むわ」
そう言うと、京介はみんなの中心へとまた戻る
「今日は京介はダメかもな…明日あいつの家に行くか?車もあるし久しぶりにな」
「そうだね…まだいっぱい話したい事あるもん」
「にしても建也、あんたなんで京ちゃんと一緒にいたの?まさか連絡先…」
「さ…さてと〜俺も飲むぞ〜!」
「建也…」
「建也くん…」
「「殺す!!」」
2人に殺られる前に建也は逃げ出す。