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海の見える街  作者: kyo
第1章〜故郷〜
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プチ同窓会

「みのり!ビール!と唐揚げ!」


「こっちも頼むぞ七條!」


「にしても遅いわね?いったい主催者は何してるかしら?」


「まったくだよね?みのりなんか聞いて無い?」


「こっちが聞きたいわ…」


居酒屋、いっぱいいっぱい。いろいろと意味深な名前だが、みんなの笑顔がいっぱいいっぱい生まれるようにと先代が名付けた名前。その居酒屋の娘の私、七條みのりはみんなに料理を振舞って幼馴染のバカを待つ。事の発端は建也の同窓会しようぜ!?小学生の時の!の一言である。確かに大学や就職で全く会ってなかった人もいる。だからといって…


「はぁー…ったく。いつになったら来るのやら…」


「みのりん。もうすぐくるよきっと!私も手伝うから…ね?」


「ありがとユーリ。建也、殺す!」


ユーリは私の幼馴染の1人だ、名前の通り日本人ではないが日系のロシア人で、本名はユーリ=シノダ。キレイなアッシュブロンドにとても可愛い顔に透き通った白い肌と青い目、スタイルもよく私から見ても美少女以外の何者でもない。この居酒屋は基本親がやっているが、私と一つ上の姉が手伝う事も多い、ユーリは家も近くたまにこうして手伝ってくれる。料理も出来て欠点はないように思えるが…実は。


「ユーリそういえばあの先輩の事フったんだって?」


「うん…やっぱり男性って苦手だし、私はあの時から動けないままだから…」


そう。ユーリは男性が苦手だ。建也は幼馴染という事もあり普通なのだが、ユーリの男友達なんて数える程しかいない。昔のとある事件でこうなってしまった…

幼馴染といえば、私達にはもう一人幼馴染がいた。いつも中心にいて、頭もよくスポーツも出来てなんでも出来る少年だった。私やユーリ、建也。家が近い事もありいつも彼の後ろを着いて回った。いろいろな景色を見せてくれた。しかし中学に上がる前に親の都合で東京へと行ってしまった。その後も私達は一緒にいたが彼が中心だった私達は心に穴が開いてしまったかのようだった…


「みのりんだって浮いた話ないよね?可愛いのに…」


「ユーリに言われたら惨めだわ…この話はやめよ?しかしみんな変わってないよねー?まぁたまに見かける事もあるしね?ラッピとかテキサスとかでね。」


「そうだね…しかし建也くん本当におそいね?電話してみるね…」


テキサスとはカラオケやゲームセンターが入った地元の所謂溜まり場のようなところだ。ユーリが携帯に手をかけようとした時。


「悪い!遅くなった!ちょっと車でいろいろ回っててさ!お前ら変わらないなー!」


ちょうど建也がドアを開け入ってくる。


「建也!あんた幹事のくせにどこほっつき歩いてたのよ!それに、車なんか持ってた?持ってないわよね?

誰の車?」


「まぁ聞けよ…今日みんなに集まって貰ったのは同窓会は同窓会なんだがちょっと紹介したいスペゲスがいるんだよ!みんな驚くぞ!?」


「スペゲスさん?建也くんまさか彼女とか?」


「ユーリ!まぁ焦るなよ!みんなも知る人物だぞ…さあ入ってくれー!」


「みんな久しぶりだな…」


少しバツが悪そうに入ってくる金髪の少年にみんなが同じ事を思う。


「「「えーと…誰だっけ?」」」

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