姉妹
「私も送ってもらってありがとね?キーくん」
「帰りは一緒じゃないすか。ところでみのりと沙耶姉はなぜ俺の家に?」
大学から帰り、京介はみんなを送り家にいた。しかしその隣には沙耶とみのりの七條姉妹もいた。
「みのりに聞いたのよ。おじいちゃんに私も御線香上げさせて貰いたくて…」
「それに、ラッピと焼き弁ばっかじゃだめよ。とりあえずキンピラ作っといたから食べて」
「途中でスーパー寄った理由はそれかい…まぁありがとな。沙耶姉も…じいちゃん喜びます」
「しっかしキーくんの家懐かしいなぁ…まさかまたみんなで集まれるなんて、嬉しいの一言よ…」
「それぞれ別の道を歩んでたみたいっすね?」
「まぁね。ユーリちゃんと瑠美ちゃんはしょっちゅう会ってるけど、まぁ、それぞれ忙しいから」
「お姉ちゃんも大学生だし、私達も入試やら何やら忙しかったから…」
8年か…俺もみんなと歩んでいたら変わっていたのだろうか…俺が知らないみんなが見ていた景色、みんなが知らない俺の見てきた景色…
「それでもまたこうして集まる事が出来た。俺はこの四年は全力でみんなとの時間を埋めていくつもりっすよ。」
「もちろん私もそのつもり。とりあえず今日は私とお姉ちゃんがご馳走つくるからね?」
「キーくんも驚くわよ?私達だっていつまでもキーくんにおんぶに抱っこじゃね…」
「期待してます!それに…やっぱ誰かと食卓を囲むっていいっすよね…俺の両親はほら…あまり家にいないから…」
「京ちゃんのおじさんとおばさんは忙しいもんね…」
「キーくん?美緒ちゃんは…」
「もちろんわかってる。親父もお袋も俺たちのためにやってるんだ。大分良くなりました。今はお袋が仕事やめて面倒見てる。そばにいてやりたいのは山々だが、美緒がさ…私は大分良くなったからお兄ちゃんもやりたいことやりなよ?って背中押してくれたんだ…もちろんちょくちょく帰るけど、またここに戻りたくてさ」
「そっか…私も美緒ちゃんに会いたいなぁ…妹なのに京ちゃんのお姉ちゃんみたいだったもんね?しっかりしてたし」
「キーくんは建也くんとバカばかりしてたものね?」
2人は思い出しながら、笑いあう。
「余計なお世話だよ…さっ!みんなも来るだろうし、ぼちぼち行きますかー!」
「そだね!」
「また来てもいい?」
「いつでもどうぞ。どうせ近いし俺1人っすから」
そう答えると、3人は京介の家から七條家を目指し家後にする。