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海の見える街  作者: kyo
第1章〜故郷〜
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故郷

「懐かしいなぁ…香雪園か。よく集まって野球したよなー?」


「京介はホームランばかり打ってたな…後はカエル取ったりリス追いかけ回したりいろいろやったよな…まぁ俺たちはちょくちょく来てたけどな…」


「ここってやっぱ落ち着くし、昔みんなでお花見とかしたよね?」


「夜は花火やったりしたよね〜…ほんと懐かしい。お姉ちゃんや絢ちゃんも思えば京ちゃんにベッタリだったね」


香雪園。箱館にある最古の庭園で野球場や池にゴルフ場など自然を残しつつも遊べる俺たちの憩いの場だった。夏にはホタル、冬はソリ滑りなども出来る。


「そういや絢ちゃんも高3か?建也にまだベッタリなのか?」


「いや、さすがもう高3だし俺というより京介にベッタリだったからな。みのりとユーリに沙耶さんも大変だったが、一番大変だったのは絢だったよ…ガキだったからな…」


朝比奈絢(アサヒナアヤ)、建也の一つ下の妹でとても可愛い子だった。だが、結果俺は絢ちゃんに気の利いたセリフも言えず、俺が旅立った日も絢ちゃんは見送りに来てはくれなかった。


「絢ちゃんにも謝らんとな…」


「京くんが気負うことないよ…今はちゃんと親の都合で仕方が無かったって理解してるし、後悔してるとも言ってたよ?」


「それに絢ちゃんほんと可愛くなったんだよー?今は春季講習で忙しいみたいだけど、未来大目指すってさ!嬉しいよねー?」


「そうさ。なんなら今日はうちに来るか?そのうち会うだろうし妹のアシストをするのも兄の務めだから!!」


「素直に喜べないけど、私も建也くんに賛成かな」


「今日ぐらいは絢ちゃんに花もたせてあげよ…」


ハハッと笑う建也に2人は応える。


「悪いな建也…次は高小に行くか!まだあんだろ?あのボロ校舎?」


「もちろんさ!高小は俺たちもしばらく行ってないから行きたいところだ!」


「さすがに先生はもういないよね?」


「小学校の教師は転勤多いもんね」


「まぁいいさ。とりあえず行くぞー!!」


京介の言葉に3人は頷き、車を目指す。

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