#その95 ぴぴー、ちょっとそこの二人、なんかやらしいぞお
#その95
今やノバは等身大の美少女である。そんな美少女が子どものようにほめろという。これでは可愛すぎるではないか。
「ルミナより船長、変なこと考えてませんか」
「ルミナへ、そんなことはこれっぽちもないぞ」
「ふーん、まあいいけど」
ルミナからはちっともよくない返事が来る。
*ヤーポン宇宙港
「リリアより船長、惑星アルメリアでの名称ヤーポンN1にある空港が安全そうです」
「リリア了解、ノバ、ヤーポン確認できるかな?」
「ノバより船長、ヤーポンまで距離300km、15分もあれば到着するよ」
「わかった、ノバ、ヤーポンへ向かってくれ。」
「リリア、ヤーポンの現在の状況を調べてくれ」
「ルミナ、着陸後のシミュレーションを頼む」
「了解!」
ルミナ、ノバ、リリアの3人から元気な返事が返る。
宇宙船ルミナはノバの覚醒により大きな変貌を遂げている。惑星アルメリアのヤーポン宇宙港で一通りチェックしたいができるだろうか、ハルトがそんなことを考えていると、地表が肉眼でも見えるようになる。
「おおぅ、これが惑星アルメリアか。きれいな星だな。」
ハルトがそういって感心していると、ルミナが横に立っている。
「ハルト船長、住みやすそうな星ですね」
「ああ、こんなところでのんびり暮らせるといいんだがな」
「みんなと、ですか?」
ルミナはちょっと意地悪な顔になる。
「ルミナと二人だけでもいいぞ」
「ハルトさんってば・・・」
ルミナとハルトは新婚さんのように寄り添い、将来の住む家について相談しているように見える。そんな二人のいい雰囲気を打ち破る声が聞こえる。
「ぴぴー、ちょっとそこの二人、なんかやらしいぞお」
ノバが操船室に乱入してくる。おい、ノバ、わざとやってるんじゃないだろうな。
*アリス 登場 惑星アルメリア
「ルミアより船長、ヤーポン宇宙港のビーコンを受信しました、シンクロしていいですか?」