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#その90 ルミナより船長、操船移譲直前に割り込み信号に操船を乗っ取られました

#その90


 こうしてハルトとリリアはお互いを存分に愛撫しつつぐっすりと眠る。二人はぎゅっとくっついたまま朝まで起きることはなかった。


*惑星アルメリア 軌道ステーションに接近


 宇宙船ルミナは、予定通り3日後の朝に惑星アルメリアの衛星軌道上にある宇宙ステーションに接近する。


「ルミナより船長、惑星アルメリアの衛星軌道に到達します」

「ルミナ、ステーションへの入港許可は出ているか」


「ルミナより船長、はい、先ほど届きました。入港税はスペースカードで支払い済みです」

「ルミナへ、入港ルートは?」


「ルミナより船長、許可と一緒に指定ルートのデータが届いています」

「ノバ、指定入港ルートで大丈夫か検証してくれ」


「ノバより船長、特に怪しいところはないよ。このルートをナビゲーションにセットしていいかなあ」

「ノバへ、ナビセット任せる」


「ノバより船長、入港ルートセット完了」

「ルミナ、ルートに従って操船してくれ」


「リリア、引き続き警戒サーチを頼む」

「了解!」


 3人の声が操船室に響く。宇宙船ルミナは惑星アルメリアの衛星軌道にある宇宙ステーションに向かって、前進を開始する。


「あっ、宇宙ステーションが見えてきたよ」

 ノバの声で前方を見ると、コロニー型の宇宙ステーションが惑星アルメリア衛星軌道上でゆっくりと回転している。


「ルミナより船長、さすがに大きなステーションですねえ」

「ルミナ、入港許可の受け入れ作業を頼む」


「はい船長・・・受け付けました」

「よし、では宇宙ステーションに入港しよう。ルミナ、操船をステーションに移譲して」


「ルミナより船長・・・了解?」

「ルミナ、どうした。」


「ルミナより船長、操船移譲直前に割り込み信号に操船を乗っ取られました」

「なに?」


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