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#その9 よろしくお願いします、スペースレディさん?

#その9


 そう自己紹介する女性の髪はショートカットでボーイッシュな雰囲気である。年の頃は20代半ばくらいだろうか?


「よろしくお願いします、スペースレディさん?」

 ハルトはそう挨拶を返す。


「あの、カフェでいいですか?」

「ええ、もちろん」


 ハルトはそう答えると、スペースレディの案内で宇宙港見学ロビー内のカフェに移動する。このコロニーの設備にはあちこちにカフェがあり、有料で飲み物を提供している。


 無料の水らしきものはないので、お金がないと喉を潤すこともできない。ハルトはコヒーをスペースレディはテオをスマホから注文する。


 すぐに給仕ロボットがコヒーとテオを持ってくる。テオはどうやら紅茶に相当するようだ。


「いただきます」

 二人はそういうと、それぞれの飲み物を一口飲む。そしてハルトが話し始める。


「スペースレディさんは宇宙港のお仕事ですか?」

 ハルトがそう質問する。


「ええ、私は宇宙港の職員でB級市民です。」

 スペースレディはそういうとコヒーを一口飲む。そして話を続ける。


「私の仕事は宇宙港にやってくる宇宙船や輸送船の誘導や管理がメイン業務です。」

「なるほど、大変な仕事ですね。でも、やりがいがありそうですね」


「ハルトさんはどのようなお仕事をされているのですか」

「私は宇宙船の乗組員が本業です。これまで乗船していた艦が長期ドック入りしたので、今は次の艦を探しています。」


「前の艦といいますと、艦名はなんでしょうか。私仕事柄宇宙港のことには興味があるんです」

 来た来た、とハルトは思いながら答える。


「フルネームは秘密ですが、アライン、という艦です。」

 ハルトはゲーム時代に自分が操艦していた宇宙船の艦名を答える。


 目の前の彼女がこの艦名を知っていれば彼女は本物の職員だ。


「アラインですか、珍しい船名ですね。」

 ハルトはわざと宇宙船名ではなく、艦名と言った。


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