#その86 ラズマジェネレータによりメインエンジン用エネルギー生成します
#その86
「ハルト船長、よかったね」
ノバが言う。きっとノバなりにハルトを気遣ってくれたのだろう。
「船長、リリアはだいぶこの船に慣れたようだよ」
「はい、おかげさまででずいぶん楽になったよ」
リリアの顔色もずいぶんよくなったように見える。
「まあ、あんまり無理はしないようにね」
ハルトがそういうとリリアもノバも大きくうなずく。
「よし、じゃあ惑星アルメリアに向けて出発しよう!」
「了解、船長」
ノバとリリアがうなずく。
#惑星アルメリアに向けて出発
「ルミナ、補助エンジン始動して」
「ルミナ了解」
ルミナの返事の後、船内のあらゆる機能が一瞬止まって再び動き出す。きゅいーんと軽いエンジン音の聞こえてくる。
「船長、補助エンジン始動、出力100%まで上げます」
「ルミナ、プラズマジェネレータ動作開始」
「ルミナ了解、プラズマジェネレータによりメインエンジン用エネルギー生成します」
どどどど・・・、徐々にプラズマジェネレータの圧縮音が大きくなる。地球でいうコンプレッサーにプラズマジェネレータは似ている。
「ルミナ、メインエンジン始動準備」
「プラズマジェネレータよりメインエンジンにエネルギー充填します」
「ルミナ、OK」
「メインエンジン始動できるまで後20秒」
「よし、10カウントしよう」
「10,9・・・・3,2,1、0、メインエンジン始動」
しゅいん、しゅいんと始動音の後で、きゅおーんと力強い作動音を発しながらメインエンジンであるプラズマエンジンが始動する。
「メインエンジン始動成功です」
「よし、宇宙船ルミナ、発進、微速前進」
「ルミナ了解、エンジン出力50%まで自動アップします」