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#819 ああっ、うちのティアナがすみません

#819


 転生者のハルトはこの宇宙の詳細な歴史は知らないが、ルミナから教えてもらって、ハルトが元居たチキュウよりはるかに宇宙開発が進んでいることは確信している。


 それにしても宇宙大学は広大な敷地に常の最新の設備を備えて、優秀な学生を集めて教育していることは確かなのだろう。


 ルミ学長と話をしているうちにそんな優秀な学生さんたちが3Kブラック職場であろうフェニックス隊に果たして興味を持ってくれるかどうか、急に心配になってくる。


「ハルトさん、話を聞いてくれる学生さんがたくさんいるといいですね」

 ハルトの胸の内を知ってか知らずか、ルミナは無邪気にハルトの耳元で囁く。


「さあ、ここが講堂です」

 ルミ学長が大きな扉の前で立ち止まる。


「あれ、ティアナがいないぞ、どこへ行った?」

 ハルトはティアナがいつの間にかいなくなっていることに気が付きルミナに聞く。


「あれ、トイレかしらね?」

「ティアナ姫がいないようですが、入ってもいいでしょうか?」

 ルミ学長がうながす。


「ああっ、うちのティアナがすみません、入りましょう」

 ハルトの返事にルミ学長はうなずくと、扉を開ける。


 そこは、10000人は入れるだろうと思われる宇宙大学自慢の大講堂だ。そして、その座席を隙間なく学生が埋め尽くしている。


「これは・・」

 ハルトもルミナもミーナミも目を丸くして驚く。


「あのルミ学長、この学生さんたちは全員フェニックス隊やスペースレール㈱に入ってもいいと考えていらっしゃるのでしょうか?」

 ハルトの問いかけにルミ学長はうふふと笑顔を浮かべて返事をする。


「ハルト隊長、フェニックス隊は今やこの宇宙で最も注目されている集団なのですよ」

「そうなんですね、全く自覚がなかったです」


「それとミーナミ社長、スペースレール㈱はフェニックス隊と深い関係を持ち、ワープトンネルを通過するという最新技術を開発したこの宇宙で一番熱い企業というのが学生たちの持つイメージなのです」


「それはなんだか照れてしまうほどの高い評価ですね、光栄です」

 ハルトはそういうとルミ学長の方を向いてにこりとする。


「さあ、中へ入りましょう」


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