#その78 ワカリマシタ、イウトオリニスル・・・
#その78
「ルミナより、船長、大丈夫ですか?」
「おい、ノバ、撃つぞ、そこを離れろ」
「ノバ、了解・・・離脱するよ、タスケテ、さよなら」
「船長よりノバへ、目標タスケテ、ロックオン、8,7,5,5,4,3,」
「マッテ!」
「2,1,」
「マッテ、オネガイ!」
「ノバより船長、待ってあげて、タスケテがなんか言ってるよ」
「船長よりノバへ、了解、目標ロックオンのまま、待機」
「タスケテさん、ようやく話す気になったのかなあ」
「ハナス、ハナス、ナンデモハナスカラ、ウタナイデ」
タスケテの声が探査機から聞こえる。
「船長よりノバへ、タスケテに接触して収納を試してみて欲しい」
「ノバ了解、やってみるね」
「タスケテさん・・・でいいかな?ノバだよ、今度はわかる?」
「ノバサンサッキハゴメンナサイ、ヘンジガデキナカッタンダ・・・・」
「ノバだよ、宇宙船ルミナを代表してあなたを助けにきたんだよ」
「アリガトウ、ワタシハドウスレバイイノ?」
「じゃあ、まずは武装解除するからこれから送るコードを受け入れて、あなたの情報をこっちに送って欲しいな」
「ワカリマシタ、イウトオリニスル・・・」
ノバはタスケテに向けて武装解除コードを送る。
すぐにタスケテからノレッジコードが送り返されてくる。タスケテはノバに従う気があるようだ。
「ノバより船長へ、タスケテの武装解除に成功したよ。これよりタスケテを宇宙船ルミナへ収納するね」
「船長よりノバへ、油断しないように頼むね」
「ノバよりタスケテへ、探査機のコントロールをこっちに頂戴ね」
「タスケテヨリ、ヨロシク・・オネガイシマス・・・」
ノバは小型ドローンから外作業用アームを出すと、タスケテが入っている探査機の表面にある固定用フックをつかむ。ロックを確認するとノバはドローンのエンジンを始動する。