#その74 ルミ姉、これは生物なの?
#その74
*インターワープ1 ワープアウト
「ワープアウト完了、おえっ、ノバ、ルミナ、お疲れ様。しっかり休んでと言いたいところだけど、ごめん、タスケテの捜索活動をすぐに行うぞ」
「ルミナより船長、船長こそ休まないで大丈夫ですか」
「ああ、ワープアウトしたから徐々に収まるよ、それより捜索を急いでほしいんだ」
「ルミナより、そんなにまずい状況なのですか」
「ああ、あくまでも根拠のない勘だけどな、ルミナ、タスケテ捜索ドローンを放ってくれ」
「あれ・・・これって・・・」
ルミナが何かに気付いたようだ。
「どうしたルミナ?」
「ハルト船長、これ見てください」
ルミナに言われスクリーンを見ると、なにやら小型探査機らしき物体がこちらに接近しているのが見える。それもものすごい速度だ。しかもその小型探査機はまるで生きているかのように動いている。
「なんだ、あれは」
「ルミ姉、これは生物なの?」
ノバも気が付いて質問する。
「いや、あれは機械の探査機だと思う。」
ハルトはそう答えるが、なぜあんなものがここに?という疑問がぬぐえない。しかし今はそんなことを考えている場合ではない。
「ルミナ!捜索ドローンで調査できるか?」
「はい、やってみます!」
*タスケテ救出作戦
ルミナはタスケテ捜索ドローンを探査機に接近させる。そして接触に成功するとドローンはタスケテの捜索を行う。
「ルミナ、どうだ?」
「はい船長の予想通り、タスケテは探査機の中にいます」
「おおっ、なんでそこにいるんだろ?」
ハルトがルミナに聞く前に探査機から宇宙船ルミナに向けて通信が突然入る。宇宙空間では常に命の危険にさらされているために、誰でも送受信ができる通常通信と政治や商売、軍事と秘密がつきまとうカテゴリのために秘匿通信が使われている。