#その7 これってきっと〇〇だよね、ダメな奴だよね?
#その7
ハルトはまず一番最初に届いたメールを開封してみる。タイトルには{可愛いネコちゃんです}とある。
「初めまして、私は{可愛いかわいいネコちゃん}です。今コロニー内の公園でお散歩中なのですけど、ハルトさんは今どちらにいらっしゃいますか?ちなみに私のプロフィールは・・・」
そんな書き出しで始まるメッセージを読む。くるくる回る3Dホロスコープで見ても、とても可愛らしい女性のようだ。
「よし、まずはこの子に会ってみよう。」
ハルトは早速返事を打つ。
「初めまして、可愛いネコちゃんさん。私は男性で宇宙船の乗組員をしています。今は長期休暇の最中です。もしよければランチでもどうですか?」
そんなメッセージを送るとすぐに返信が来る。
「嬉しい!ぜひご一緒したいです!待ち合わせはスペースポート公園でいかがですか」
ハルトはそう書いてあるのを確認するとスペースポート公園に向かうべく立ち上がる。そしてコヒーカップに残っていたコヒーを飲み干す。
会計はアプリの支払いアイコンで済ませる。きっとソフィア様が必要経費として支払ってくれるであろう。地図アプリによればスペースポート公園はここからすぐ近くらしい。
「こんにちは」
ハルトがスペースポート公園の入り口に着くと、そこにはかわいらしい女性が立っている。
「あっ、こんにちは。私は可愛いネコちゃんです」
そういうと、女性はポーズを決める。
ピンクのセミロングヘアに猫のような耳がついているのが特徴的だ。ちなみにしっぽはない。服装もピンクを基調としたミニスカートのワンピースである。
「僕はハルトと言います。よろしくお願いしますね、可愛いネコちゃん?」
ハルトはそう自己紹介すると手を差し出す。
可愛いネコちゃんは、ハルトの手を握る前にハルトの耳に自分の口を近づける。そしてそっと息を吹きかける。
「大3枚、ホ別でどう?。」
「えっ。」
ハルトは予想外の発言に驚く。これってきっと〇〇だよね、ダメな奴だよね?
「ごめん、そんなつもりはないんだ」