#その69 ルミナよりノバへ、あと5秒でハイパードライブ接続・・・
#その69
「ノバ、航法ユニットとしてインターワープ1通過シーケンスのサポートを頼む」
「オッケー、ハルト船長」
「ルミナ、ノバの指示による宇宙船ルミナの操船を頼む」
「ハルト船長、了解」
役割が決まると操船室中央に航法席がせりあがる。ノバは航法席のシートに着座して航法ユニットとして宇宙船ルミナの基幹システムと同化する。
ルミナは航法席前の操舵席に座り、舵を握る。ノバの航法指示をルミナが的確に理解し、操船する。操船室内の二人はハルトにわかりやすいように具現化しているが、実際の操船ははるかに複雑な的確な判断と操作を基幹システム内でRAIとして行うのであろう。
「ノバよりルミナへ、メインエンジンアイドリングから出力20%、IW1航路1026794をセット」
「ルミナ、了解、航路セットOK、宇宙船ルミナ、IW1への進入航路に向かいます」
「ノバ、了解。IW1誘導シグナル確認、誤差修正 .0021」
「ルミナ、了解。IW1誘導シグナル誤差修正完了」
「船長より総員、よし、宇宙船ルミナ、このままIW1に進入してくれ」
「ノバ、了解」
「ルミナ、了解」
宇宙船ルミナはIW1管理宙域にゆっくりと進入する。
「ノバより船長へ、IWS1より航法ユニットID、パスワード確認信号受信しました」
「ノバ、航法ユニットデータ送信せよ」
「ノバより船長へ。データ送信完了、承認信号受信、本船はこのままIW1を航行するよ」
やはりノバはずいぶん出来がいい高性能な航法ユニットである。
「ルミナよりノバへ、プラズマジェネレータ全開、量子ツインプラズマエンジン出力100%まで上昇して」
「ノバ了解、メインエンジン出力100%、エンジンに問題なし」
「ルミナよりノバへ、ハイパードライブ始動準備して」
「ノバ了解、・・・ハイパードライブ始動・・・OK、問題なし」
「ルミナよりノバへ、あと5秒でハイパードライブ接続・・・」
「ノバ了解、4,3,2,1・・・ハイパードライブ動作開始」
「ノバ、超高速航行ナビゲートお願いね」
「ノバ了解、わかった、任せて」