#672 よしよしよし、来た来た来た、スナイパーキャノン、キャッチ アーンド ドッキング!
#672
「ルミナ了解、スナイパーキャノン、左舷デッキから射出します」
ルミナはそう宣言する。
「アリスからルミナ艦長、スナイパーキャノン、射出準備完了、いつでもどうぞ」
「ルミナ了解、スナイパーキャノン射出許可、3,2,1・・射出」
しゅいーんと惑星ルミナスの大気を切り裂いて、スナイパーキャノンが空を飛ぶ。そしてそれをティアナが待ち受けている。
「よしよしよし、来た来た来た、スナイパーキャノン、キャッチ アーンド ドッキング!」
「ナイス、ティアナ」
ティアロイドはスナイパーキャノンを受け取り、素早く自分の胸元に接続し、肩に担ぎ上げ、大気中に静止する。
「スナイパーキャノン、接続完了、エネルギー注入・・・完了!」
「ティアナへ、スナイパーキャノン発射許可!!」
「ルミナ艦長、受け取った!、オートターゲット、前方オウアク、発射まで3,2,1・・・発射!」
ティアナはそう言うと、スナイパーキャノンのトリガーをそっと引く。スナイパーキャノンは、惑星エリシア大気中から衛星軌道上のオウアクを狙えるように、アリスが即興で製造したキャノン級ライフルだ。
これ以上のエネルギー弾と速射性能を求めるのであればカノンが操作する必要があるが、一撃必殺であれば、ティアナのでも操作可能に調整してある。
「こんな超遠距離の攻撃など当たるわけがなかろう、はっは」
オウアクは余裕綽々でスナイパーキャノンのエネルギー弾をかわそうとする。
しかし・・・オウアクはスナイパーキャノン、アリスをなめすぎだ。エネルギー弾は無情にもオウアクに突き刺さり、偽装している岩石を簡単に貫き、大爆発を引き起こす。
「ぎゃおおおお」
オウアクもさすがにこれはよけきれず、コアのみを分離離脱し、一目散に現場を離脱する。
「お、覚えていろよ」
オウアクはお約束通りの捨て台詞を残して、宇宙の彼方へ飛び去る。
「ルミナより、敵の消滅を確認、作戦完了、ティアナ少佐、ルミナスに帰還してください」
「作戦成功でなにより、ティアナ帰還するね」
ティアナはそういうと、空中静止を解くと、旗艦ルミナスに向かって飛行し、無事左舷デッキに着艦する。




