#671 ははっ、フェニックス隊隊長とティアナ王女を一度にヤッたぞ
#671
その光は雷のように地上に突き刺さり、ハルトとティアナがこれまでいた場所の地面を派手に吹っ飛ばす。地面には大きな穴が開き、ハルト達が避難できたとは思えない。
「ははっ、フェニックス隊隊長とティアナ王女を一度にヤッたぞ」
エリシア衛星軌道の岩石にカモフラージュした衛星砲に陣取ったオウアクはほくそ笑む。
「やつら、ラブホテルなんぞにしけこみやがったから、出てきて油断しているところを待ち伏せていた成果だな」
何度成敗してもどこからともなく現れるオウアクは〇キブリのような生命力を持ち、何度でも邪魔をしに現れる。やがて、周囲の視界がクリアになる。
「オウアクよ、お前も懲りない奴だな、そんなにやられたいのか?」
土煙の中から現れるのは、ティアロイドだ。
狙撃の瞬間、ビルドアップして、ハルトと合体できたらしい。
「なに、あの雷撃をかわしたというのか?」
オウアクはまさかのティアロイドに焦りながら、逃げる算段に入る。
「オウアク、逃がしませんよ」
ティアロイドの背後に現れたのは、ルミナ率いる旗艦ルミナス、だ。
「ティアナ少佐、旗艦ルミナスに左舷デッキから帰還して」
「ティアナ了解」
ティアナはそういうと、素直に上昇して、大気圏まで迎えに来ている旗艦ルミナスに帰還、無事収納される。
「ティアナ少佐、あのオウアクを成敗するわよ」
ルミナはそういうと、旗艦ルミナスの主砲の発射準備に入る。
「あっ、オツキが近くにあって、主砲が使えない」
ルミナはそういうと、使えそうな攻撃方法を考える。
「こんな時は、ティアナにお任せ、だ」
ティアナはそういうが早いか、ハルトを降ろすと、再びティアロイドにビルドアップする。
「ねえ、アリス中佐、聞いていたでしょ、オウアクを懲らしめるなんかいいものない?」
「ティアナ少佐了解、じゃあ、いいものアルヨ」
「アリス中佐、それはなにかな?」
「えへん、ティアロイド専用スナイパーキャノン、だよ」
「おおっ、いいねいいね、送ってちょんまげ」




