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#665 ああ、ティアナは俺だけのお姫様だからな、いつまでも大事にするよ

#665


「ああ、いいね、ティアナは何が食べたいんだ?買ってくるよ」

「ううん・・・一緒に買いに行こう」


 ティアナはそう言ってハルトの手を取る。そして二人はそのまま屋台に向かって歩いていく。


「あ・・・おい・・・」


 ハルトはティアナに手を引っ張られて、少しつんのめりそうになりながらついていくが、なんだか周りからの視線を感じる。


「ねえ、ハルトさん」

「な・・・なんだ?」


「私ね、今日ハルトさんに姫様って言われた時とっても嬉しかった」


「ああ・・・」

「私ね・・・一人っ子で、お父様もお母様も忙しいし、兄弟もいないし・・・寂しかったの・・・」


「そうか・・・」

 ティアナは少し元気なく答える。


 そしてしばらく沈黙が続くが、やがて意を決したように口を開く。


「・・・だから・・・だからね・・・その・・・これからもよろしくね!」

 そんなティアナにハルトは優しく微笑むと、そっとティアナを抱き寄せて耳元でささやく。


「ああ、ティアナは俺だけのお姫様だからな、いつまでも大事にするよ」

「ハルトさん、ありがと」

 そんな二人にやがて一人の若い女性が近づいていく。


「あの、違っていたら、すみません、あなた様はティアナ王女様ではないですか?」

 

 ティアナはいきなり見知らぬ女性に声をかけられて一瞬きょとんとした顔をするが、やがてにっこり微笑んで答える。


「ええ、いや、違いますって」

「ああ、でも、やっぱりティアナ様ですよね、オウアクに攻撃されて以来行方不明だとニュースで言ったいたので、心配していました」


 若い女性はそういうと、ティアナに向かってにっこりする。そんな女性を見て、ティアナもにっこり微笑む。


「私、ティアナです、ようやくこの地に戻れました、今日はお忍びでお休みを楽しんでいます」

「やっぱり・・・ティアナ様なんですね、うれしいです・・」


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