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#その64 ああ、これは地球という惑星から見える星空を記録したらしいな

#その64


「あっ、これ面白うそう。」

 ノバが指さすカプセルには、勇壮な宇宙戦艦の姿が浮かび上がっている。投影機にセットするとこの艦が登場するのであろうか。


「おっ、これは面白そうだな。」

 ハルトが興味を示す。


「ハルト船長、そうでしょう、さすが、ノバの目の付け所はちがうよねえ。」

 カプセルは確かにノバのような中二病を刺激するタイプのようだ。他にもいくつかのカプセルを選ぶと、会計を済ませて、店を後にする。


「さて、投影機を試したいし、一旦宇宙船ルミナに戻るとしようか」

「そうですね、それがいいです」

 ルミナとノバはハルトの言葉に同意し、3人は宇宙船ルミナに戻る。


 宇宙船ルミナに戻ると、ハルト達はさっそく投影機を試してみる。操船室が臨時の劇場になるのだ。ハルトはまず最初にルミナが選んだ星空のカプセルを投影機にセットする。


「ルミナ、この投影機のスイッチを入れてくれ」

「はい、ハルト船長!」


 ルミナがスイッチを入れると、壁に星空が映し出される。モニタに映し出される画像とは違い、鮮明さは落ちるものの、立体感があり、なかなかきれいだ。


 壁の星空は刻々と変化を続ける。時々星と星を線でつなぎ、その形状がひしゃくとか熊とかサソリなどと名称が表示される。


「わあっ!すごい!」

「星と星で何かを形作るなんてすばらしい発想だわ」

 ルミナもノバもその映像に大喜びだ。。


「ハルト船長、この星たちってどこかに実在しているんですか?」

「ああ、これは地球という惑星から見える星空を記録したらしいな」


「ハルト船長はそんなこともわかるんだ、すごいねえ」

 ノバが無邪気にほめてくれる。


 ハルトは今やどこにあるのかもわからない銀河系内太陽系第3惑星地球から見た星空がこんなカプセルに記録されているのをルミナやノバが偶然見つけたとは思っていない。


 おそらくあのインターワープステーション1の店主が気を利かせてくれたのだろう。さもなければ女神様のお力か?。おかげでハルトは懐かしい地球の景色を眺めることができる。


 投影機はそんな考え事をしているハルトをよそに、映像を変化させ続けている。


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