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#628 続きは、明日のコスモ1号試運転が終わったら・・・ね

#628


「うふふ、どうぞ」

 ミーシャをじっと見つめて唇を突き出すリリアにミーシャは軽く唇を押し当てる。


「はうん」

 リリアは目を開けると、ミーシャから素早く離れる。


「続きは、明日のコスモ1号試運転が終わったら・・・ね」


 リリアはするりとミーシャから体を離して、にこりと笑う。ミーシャは、まあ今日のところはしょうがないかなと、最終点検に精を出す。


 さて、アミルとカノンである。


 二人は連結車両の確認と動作テストを行っている。


「カノンさん、いよいよ明日だね」

「アミルさん、ええそうね、コスモ1号の試運転」


「やっとここまできたね、自分はついこの間まで宇宙大学の学生だったのに夢のようです、カノンさんはどうですか?」


 アミルは宇宙大学を卒業したら、宇宙船のエンジニアとして、稼ぎまくる予定だったのが、だいぶ違った方向に来ているらしい。


「私ですか?、私は大砲娘として宇宙をさまよっていたのが、ハルト隊長に拾われて、今はこんな意味のあるお仕事ができて充実していますよ」


 カノンは相変わらず表情の変化が乏しく、感情の動きがわかりにくい。


「そ、そうですか」

 アミルはカノンのミステリアスなキャラに少し気後れしているが、ずいぶんとなじんできたように思う。


「それよりも今日は、明日の試験運行に備えて、ちゃんと寝てくださいね」

「あ、はい、そうします」


 アミルはカノンともう少し距離を縮めるにはどうすればいいかをハルトに教えてもらいたくなる。


 やがてそれぞれの長い夜が明け、コスモ1号試験運航を迎える。


 翌朝、ミーシャとリリアそしてアミルとカノンは早朝に目覚ましの音で起きて旗艦ルミナス内の食堂兼ミーティングルームへ向かう。ルミナ艦長のおごりか今日は朝食が少し豪華だ。


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