#623 おいアリス中佐、それはミサイルって呼ぶんじゃないのか?
#623
「ハルト了解、許可するよ、やってみて」
ティアナもノバもミーナミまでもが何か楽しそうにしている。
「こちらフェニックス2号、スペースレール第2閉塞に到着!防御システムを起展開する!」
「こちら旗艦ルミナス、デブリ第1弾がまもなく第2閉塞205番レール付近に到達します」
「こちらフェニックス2号、スペースレール第2閉塞周辺でティアロイドがプラズマバリアによりが防御します」
第2閉塞に到着したティアロイドはすぐさまデブリと思われる未確認物体からスペースレールを守るためにプラズマバリアを展開し、デブリの到着に備える。
「・・・3,2,1・・・デブリ到達!」
第2閉塞スペースレール付近では、細かな爆発が発生している。
「ティアナ、どうだ、うまくいったか?」
「ティアロイドよりハルト隊長、第1波は全て破壊、すぐに第2波が来るよ、こいつは数が多い・・よ」
「アリスよりデブリと思われた未確認物体は推進装置を持ち爆発物を搭載、です」
アリスより物騒な連絡が入る。
「おいアリス中佐、それはミサイルって呼ぶんじゃないのか?」
「・・・そうともいう」
レスキュー隊はミサイル第1波から防御することに成功する。だが、第2波がやってくる。しかも・・・さらに数は多いのだ。
「ハルトよりミーナミ中尉、さあどうする?」
この非常事態だというのにハルトはまるで学生を試す試験官のようにミーナミに催促する。
「ミーナミより、プラズマレール自己防御態勢に入ります、ノバ少佐お願いします」
「ノバ了解、KDLSリンク状態良好、プラズマレール実体解除、します」
ノバはそういうとフェニックス2号のモニタを操作する。
それは、KDLSを利用して、攻撃対象のプラズマレールの実体を一時的に存在しないものとする実体解除である。
「・・・3,2,1・・・第2波到着・・・」
プラズマレールを目標として何者かが発射したミサイル群は目標を見失って、第2閉塞付近を通過して、そのまま宇宙空間を彷徨う。やがて燃料が尽きたのか、そのばでそれぞれが爆散して周囲には静けさが戻る




