#623 偶然じゃないねえ、明らかに攻撃の意思を感じるね
#622
ルミナの要請はブリッジにすぐに駆け付けたハルトにより国王エリオットに伝えられる。
「スペースレスキュー隊フェニックス出動せよ」
エリオット国王兼司令長官がフェニックス隊出動を高らかに宣言、ここに惑星エリシア国王命令によりスペースレスキュー隊フェニックスは出動する。
「ハルトよりティアナ、聞こえるか?」
「こちらティアナ、ばっちり、Okだよー」
「おお張り切っているな、何か新たに分かったことはあるか?」
「そうだねえ、未確認物体は明らかにスペースレールを狙ってるねえ」
「そうか、偶然デブリが突っ込んでくるんじゃないな?」
「偶然じゃないねえ、明らかに攻撃の意思を感じるねー」
ティアナがそういうと同時にルミナのブリッジにハルトからの連絡が入る。
「こちらハルト、スペースレスキュー隊フェニックス出動、旗艦ルミナスは艦長ルミナ、フェニックス2号にノバ少佐とミーナミ大尉、他は旗艦ルミナスで待機せよ」
「了解!!」
全員より了承があり、ハルトは旗艦ルミナスのブリッジでメインモニタを注視する。
「こちらルミナより、フェニックス2号左舷ドックより発進許可します」
「ノバ了解!、ミーナミ大尉行くよ!」
「はい!フェニックス2号、補助エンジン始動、発進します」
旗艦ルミナス左舷ドックゲートがオープンし、フェニックス2号が静かに発進する。
「フェニックス2号、メインプラズマエンジン始動、目標はスペースレール第2閉塞」
旗艦ルミナスを発進したフェニックス2号はプラズマエンジンを始動して、加速する。その尾翼部分にはいつの間にかティアロイドが迫ってくる。
「ノバ少佐、近くまでご一緒させて?」
「もう、ティアナ少佐、仕方ないですねえ」
ノバはそういうと、加速状態を維持するために、プラズマエンジンの出力を少しだけアップする。
「サンキュー、サンキュー、ありがとん!」
ティアナはそう言ってご機嫌にフェニックス2号にただ乗りして出発していく。
「まったく、ティアナ少佐はしょうがないなあ」
ノバはそう言いながらもにやにやと微妙に笑顔だ。そしてルミナスのメインブリッジに報告を入れる。
「こちらフェニックス2号、スペースレール第2閉塞付近に到着、指示されたし」
「ルミナよりデブリ第1弾まもなく第2閉塞に到着」
「フェニックス2号ミーナミより、せっかくなので、スペースレール防御システム動作試験入ってもいいでしょうか?」




