#615 ティアナ少佐はすでにどこぞへ飛び立ちました
#615
「それはまた急ですねえ」
ハルトは目を白黒させながら答える。
「まあ、お前さんたちなら大丈夫じゃろ」
エリオットは涼しい顔で応える。
「さあ、みなさん、これまでシミュレータで訓練したことが役に立つ時がようやく来ましたよ」
一番うれしそうなのが、もちろんアリスである。
「よし、じゃあ、線路の敷設は明日の1000から行うよ、旗艦ルミナス、OK?」
「もちろん、OKです」
艦長ルミナが即座に返事をする。
「フェニックス2号も大丈夫だぞ」
これはハルトが自分で答える。
「ノバ、ユナ、チョコはいいか」
「大丈夫です」、「だいじょぶだよ、「大丈夫でござる」
これも元気な返事が返ってくる。
「さて、コスモ1号クルーはどうだ?」
「こっちもミーナミ、リリア、ミーシャ、カノン全員もちろんOKです」
「あれ、おい、ティアナはどこ行った?」
「ティアナ少佐はすでにどこぞへ飛び立ちました」
「全く気が早いやつだ」
ティアナはすでに自主的に哨戒に任務に入っているようだ。ほんとに言うこと聞かない奴だな。
「よし、ではレール担当は明日に向けて最後の点検、コスモ1号は最終確認をもう一度やってくれ、本日はこれで解散」
「おーっ!」
ハルトの掛け声で全員一度解散する。
「さあ、行くよ」
翌日、アリスの宣言によりレール敷設作業を予定通り開始する。
本日のレール敷設に向けて旗艦ルミナスはフェニックスベースを発進し、衛星オツキに向かう。旗艦ルミナスにはコスモ1号とフェニックス2号をもちろん搭載している。
「旗艦ルミナスは間もなく{始発駅}敷設地点に到達します」
艦長ルミナが全員に呼びかける。




