#611 ユナ殿、まずはお友達から、でいかがでござろうか?
#611
「ええっ、拙者はミーナミ中尉に殺されるのは嫌でござる」
チョコが慌てて、言い直す。
「ええっとでござる、ユナ殿、まずはお友達から、でいかがでござろうか?」
「うん、ユナいいよ、これでチョコちゃんとお友達だね、うれしいな」
ユナはそういうとトレーナのシートから降りると、チョコのシートに行くと、チョコの膝にちょこんと乗ってご満悦である。
「るんるん、チョコちゃんとお友達になれたー」
「ユナ殿、拙者もお友達になれてうれしいでござるよ」
チョコも満更でもない様子でユナを膝にのせてニコニコしている。
その時、トレーナの画面がぴかぴかと派手な画面に切り替わる。
「ぱんぱかぱーん、ユナちゃんとチョコさんの関係性が{仲良し}にレベルアップし能力{ぷろぐらみんぐ}が解放されました」
「ユナ、チョコちゃん、なんかレベルアップしたみたいよ」
画面に目をやっていたノバが二人に告げる。
「おお、そうでござるか」
「ユナとチョコしゃんはなかよしになったから?」
「きっとそうね、二人ともよく頑張ったね」
ノバは二人をほめる。
「さてと・・・次は、ユナちゃんとチョコちゃんにプラズマレールにプログラミンを施してもらいましょうかね」
画面を見つめて、表示を確認したアリスが宣言する。
アリスは、{プラズマレールファームウエア開発用IDE}と表示されている新たな画面を表示する。
「ふふふ、これはね、プラズマレール専用ファームウエア開発ツールなんだよーん」
「さあ、ユナちゃん、チョコちゃん、プラズマレール用ファームウエアを開発するよ」
アリスは自信満々にそう告げるが、ユナもチョコもへっ、という顔をしている。
「あのアリス中佐、お言葉ではありますが、拙者もユナ殿もプログラムなんてこれっぽちもできないでござるよ」
「ユナもできないでしゅ」
チョコ以上にユナは異名不明であろう。
そんな二人を見ていたアリスが続ける。
「ちちち、お二人も勘違いしてるんですね」




