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#599 生まれも育ちもIWS3ベータなので、ずっと重力を知らないんです

#599


「ミーシャさんは、どうして宇宙飛行士を目指しているのですか?」

 リリアは何気なくミーシャに尋ねる。


「自分は宇宙で生まれたので、宇宙について知りたいと思ったんです」

 ミーシャは真剣なまなざしで答える。


「宇宙で生まれた?」

 リリアが不思議そうにミーシャに尋ねる。


「自分は、生まれも育ちもインターワープステーション3ベータなので、ずっと重力を知らないんです」

 ミーシャはそういうと、自分の生い立ちを簡単にリリアに説明する。


「そんなわけで、惑星エリシアに来たのもこれが初めてなんです」

「そうなんですね、頻繁に往来があると思ってました」


「行き来にはけっこうな費用がかかるので、一般人は気楽に宇宙に出たり、惑星を訪問したりなんてできないですよ」


「まあフェニックス隊にいると、惑星間航行もするから、感覚がおかしくなっているかも」

 リリアはちょっと反省する。


「自分の父と母もベータ生まれのベータ育ちで、ベータから出たことはないようです、死ぬまでにエリシアに観光旅行することが夢だと言ってます」

「そうなんですね」


「それで、もっと広い宇宙のことを知りたいなあって思いました。その夢を実現する一番の近道が宇宙大学に進学して、宇宙飛行士になることなんですよ」

「すごいです、かっこいいです、感激しちゃいます」


「リリアさんは、これからの将来はどうしたいですか?」

 リリアはミーシャの話を聞いて、かっこいいなあと素直に思う。それに引き換え自分は、なんて答えればいいか?


 リリアはインターワープ1をまだ宇宙船だったルミナスがワープアウトした時に探査機として宇宙空間を放浪していて、偶然鹵獲というか救助されたのが出会いだ。


 出会ったときはタスケテを連呼しているのに攻撃してきそうなくらい寂しいひねくれものだったが、ハルトからリリア・オパリナと命名されて、ルミナスの乗組員となったのが、ハルト達との出会いだ。


 それまでのリリアというかタスケテは1000年もの間なにをしていたのか、自分でもわからず、記憶も定かでない。



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