#587 スペースレー計画役割発表
#587
「そうそう、スペースレールの列車運行運転士であれば、養成はもっと短期間にできるから、人数も増やせるんじゃないかなあ」
ミーナミとノバは納得する。
まあ、スペースレール列車運転士は宇宙船操縦に比べると楽とはいえ、多くの乗客の命を預かる仕事であることには変わりないので、それなりの基礎能力は必要になることは間違いない。
「ただし、安全第一が絶対だからね」
アリスは念押しを忘れない。
「はい、もちろんです」
ミーナミはアリスの忠告を肝に銘じることにする。
フェニックス4号のブリッジでアリスから説明を受けた一行は迎賓館ミーティングルームへと集合する。
「ここで自分の全エネルギーを注ぎ込んでスペースレール計画を説明したのが、ずいぶん前のような気がするよ」
ミーナミはノバにささやく。
「いよいよ始まるね、全てはミーナミさんから始まったんだね」
ノバはミーナミを見つめて感慨深げに話しかける。
「ちょっと、そこ、二人だけの世界から戻ってきてもらえるかなあ」
ティアナがノバとミーナミのいちゃこらしている様子を見つけて、さっそく水を差す。
そんな様子をにやにやしながら見ていたハルトが、よっこらしょと効果音が出そうな感じで立ち上がり、場を仕切り始める。
#スペースレール役割発表
「さってと、じゃあざっとレクチャをしたところで、スペースレールの役割を発表しよう」
「はい!」
「まず、スペースレール総責任者はミーナミ中尉とする」
「謹んでお受けします」
「副責任者はノバ少佐だ、よろしく頼むよ」
「ミーナミ中尉の妻としてもがんばります」
「うん頼むよ、じゃあ続けるよ、スペースレール車両開発責任者はもちろんアリス中佐だ」
「イエッサー、しっかりやらしてもらいます」
「試験車両フェニックス4号改めコスモ1号の運転士はミーシャ少尉、副運転士はリリア少佐にお願いしたい」




