#584 「異議あり~」 そういって立ち上がったのはティアナだ
#584
いつものことなのではあるが、ルミナが深いため息と共にアリスに一応抗議してみる。
「まあまあ、ルミナ艦長、やってみようじゃないか」
ハルトが賛成を表明してくれる。
「異議あり~」
そういって立ち上がったのはティアナだ。
「このティアナ様はやることがないようだねえ」
「ティアは少佐にはフェニックス4号前方にて、スペースレール計画に支障がないように、哨戒任務をお願いします」
「待ってましたー、だったらティアナはこの計画に大賛成!」
「アリス中佐、そのスタートする場所・・・」
「おっ、そこの呼び名は{始発駅}でどうだ?」
ハルトが口をはさむ。
この世界では聞いたことがない呼び名だ。きっとハルトが元居た世界にあるのだろう。
「{始発駅}、いいですね、今後はそのように呼称することにしようかのう」
エリオット国王も賛成してくれる。
「ところで、始発駅はどこになるんだい?」
ハルトがアリスに尋ねる。
「はい、始発駅は惑星エリシア衛星オツキにする予定です、エリオット長官、よろしいですよね?」
アリスがすかさず長官におねだりしている。
「ああ、アリス少佐、許可するぞ」
エリオット国王は即決する。
「で、ゴールは?」
「ゴールの呼称は{終着駅}でどうかな?」
これもハルトの提案だ。
「いいと思います、終着駅はインターワープ3ベータ手前1000に設定したいのですが・・エリオット長官、交渉して頂けますか?」
「ううん?、おっ、わしか?、IWS3ベータは惑星エリシアの管轄下にあるから、まあ、大丈夫じゃろう?」
「じゃあ、そこは長官にお任せします」




