#その58 ハルト船長はIWSに来たのは初めてのようだからノバが教えてあげるよ!
#その58
ハルトはそういうと、ラーメンの次に特大パフェをばくばくと平らげると、別に購入した水までごくごく飲んで一息つく。
「さて、次はどこにいこうか。」
「ハルト船長、まずはインターワープ1管理局に行って、宇宙船ルミナの登録確認と惑星アルメリアへまでの通行許可を取らないとインターワープ1を通行できないですよ」
ルミナに言われて、ハルトは急に現実に戻る。
「おおっ、そうだった、よし、じゃあとにかく管理局に行こうか」
ハルトはそういうと空の食器を載せたトレイを持って立ち上がる。
すると、給仕ロボットが近くまで寄ってくるので、トレイごとロボットに預ける。
「おい、ロボットさん、ここのステーションは素晴らしいな。」
声をかけると、給仕ロボットが答えた。
「ありがとうございます、ハルト船長!」
その返答にハルトはびっくりしたように固まる。そして思わず振り返ってしまう。
「おい、ルミナ、今、このロボット喋ったぞ?」
ハルトの様子を見てルミナが言う。
「ハルト船長は知らなかったんですね。このインターワープステーション1のAIは、自立型なんです。人間と同じように自分である程度考えて動くし、しゃべることもできますよ」
ルミナの説明を聞いてハルトは感心する。
「へえ、それは凄いな!」
ハルトたちは食事処を後にして、インターワープステーション1管理局に向かう。インターワープを航行するには管理局が発行する許可証が必要だ。
日本の高速道路を通行するときに利用するETCのようにデジタルカード化されており、このカードを宇宙船のIWカードユニットに差し込むとインターワープの入場ゲートを通過できる仕組みになっている。
IWカードがないのに通行を強行すれば、警備軍によって攻撃を受けることになる。宇宙船ルミナは航法ユニットノバが仲間に入ったときに、カードユニットが繰船室に装備されている。
管理局に出向くと、ハルトはルミナとノバを宇宙船ルミナの乗組員として登録する。そしてこれから向かう惑星アルメリアまでの通行許可を取得する必要がある。
そしてこれを持ってインターワープステーションのゲートで審査を受ければ問題ないはずだ。つまり宇宙船と乗組員の両方に対しての通行許可がおりないとIWSは使えないのだ。
「ハルト船長はIWSに来たのは初めてのようだからノバが教えてあげるよ!」
ノバが張り切る。