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#568 そうか、プログラミング、だな?

#568


「質問ありがとうございます、上下の意味にもよりますが、ここでは上位種と考えていただいて結構です」

 ミーナミの答えに、ノバ達は「私たちの方がエライらしいよ」などとざわつく。


「RAIにSAIと人類、アンドロイドなど、ここだけでも多種多様な知性の有り様があります」

ノバはミーナミが何を言いたいのかまだわからない。


「私の妻であるノバさんは、知性を主とした生命体であり、私ミーナミは肉体に知性が芽生えた生命体と言い換えることができます」


「ふむ、すると、私もRAIも知性を持っているという点は共通しているということでいいかな?」

 ハルト隊長が確認を求める。


「そうです、我々の多様性は知性のありようと言い換えることもできます」

 ミーナミも言葉にノバが発言する。


「じゃあ、知性だけを分離することも可能ということですか?」


「ノバさん、ありがとうございます、これよりスペースレール計画の核心部分の説明に入ります」

 ミーナミはそういうとメインスクリーンに概略図を投影する。


 そこには箱とPRGと書かれている。


「スペースレールを実現するためには、プラズマレールに航法ユニットの役割を果たさせる必要があります、これを実現するために次の方法を提案します」


 箱の中にPRGと書かれている数式らしきものが入っていく、すると箱が変化して、プラズマレールとして動作を開始するアニメーションが表示される。


「プラズマレールに航法ユニットを実現するためのコードを埋め込みます、するとユナやチョコさんの力を借りなくても機能を実現することが可能になるのです」


そこまで説明した時、ハルトがわかったという顔をして発言する。

「そうか、プログラミング、だな?」


「ハルト隊長、ありがとうございます、そうです、プラズマレールには航法ユニットの機能を持つハードウェアを装備します、そして、そのハードウェアを動作させるためにプログラムを埋め込みます、機能を実現するプログラムのことをファームウエアとも呼びます」

 

 ミーナミの説明を聞いていたノバが発言する。


「ミーナミさん、そのファームウェアはどのような方法で入手するつもりですか、娘のユナやチョコから抜き出すつもりですか」

 ノバの発言はまだとげとげしさを含んでいる。納得していない様子だ。


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