#561 これがフェニックス隊本部基地迎賓館、です
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海中トンネルはそれほど長いわけではなく、すぐにベースに到着する。
「さあ、みなさん、フェニックスベースに到着しました、これより浮上します」
3人を乗せたフェニックス4号は海中から海面にゆっくりと浮上する。
「これで到着です」
フェニックス4号は海中から海面に浮上する。ふわっとした感触でミーナミ達にはそれがわかる。
「ドック内排水開始」
ノバの指示でフェニックス4号はドック内にアームで固定され、海水が排水される。
「さあ、みなさん、下船しましょう」
ノバに促されて、3人はフェニックス4号の後部ハッチから下船する。
そこにはベース内ビークルが待機している。一行はノバの誘導でビークルに乗り込む。ビークル内にはロングシートが備えられており、思い思いに着席する。
ロングシートなので、通勤電車に乗っているようだ。ミーナミ達はきょろきょろとあたりを見回す。
ベース内ビークルが短時間走行するとスペースレスキュー隊フェニックスの本部である迎賓館が姿を現す。
「ノバさん、これは?」
「これがフェニックス隊本部基地迎賓館、です」
「迎賓館、ですか?」
「ええ、これもハルト隊長がお客様をたくさんお迎えしたいとの思いから名づけられました」
「あの、まさかとは思うんですが」
「なあに?ミーナミさん」
「ハルト隊長ってお金持ちですか?」
ノバが笑い出す。
「あはっは・・・そうねえ、まあ、この基地を見たらわかるけど」
「え?」
3人は改めて迎賓館の外観を眺める。3階建てと低層であるが、一流ホテルを思わせる豪華な外観を誇っている。
フェニックスベースは出入口は専用海中トンネルを利用する大掛かりな基地だ。ベース内の施設や設備の全貌は見ることができないくらい広大な敷地を有している。




