#554 スペースレールとは?聞きなれないな?
#554
ミーシャの疑問はもっともである。
「そこはだな・・・ちょっと考えがある、これを見てくれ」
ミーナミは空間にモニタを出現させて、作成しておいた提案書を二人に提示する。
「おー、さすがはミーナミ船長、ちゃんと提案書ができているではあーりませんか」
ミーシャはすかさずちゃかすが、提案書の内容はこうである。
『インターワープ3を集団で通過できる航法システムの提案』
「いいねえ、さすがはミーナミ船長!」
アミルが感心する。
「ふふん、そうだろう」
得意げなミーナミ。そして説明を続ける。
「これは、惑星エルシアとインターワープステーションアルファを結ぶ定期固定航路名付けてスペースレール構想の提案なんだ」
「スペースレールとは?聞きなれないな?」
ミーシャが質問する。
「何もない宇宙空間にKDLSを利用した仮想レールを敷いて、そのレール上をスペーストレインが疾走する構想なんだ」
「へえー、すごいね、いつ思いついたの?」
アミルが聞く。
「うん、自分はSFに出てくる鉄道が好きなんだ、宇宙で暮らしていると地上に敷設した鉄のレールを走行する電車にものすごく憧れがあってね、宇宙空間でも実現できないかなあって小さいころから考えていたんだよ」
「なるほど、それは面白そうだなあ」
ミーシャもは同意して続ける。
「ほほう、それがノバさんと結婚して、KDLSの存在を知って実現できるかもって、繋げたわけか」
「おお、ミーナミはさすがに俺たちの船長だ、これなら学長もハルト隊長にもゴーサインをもらえるかもな」
「そうだろ?、ただ、この提案書ではまだ不明点が多いから、もう少しブラッシュアップしてから提案したいんだ」
「よし、わかった、俺もアミルも協力しようじゃないか、な、アミル?」
「おう、もちろんだ、一緒にやろう」




