#541 さあ、ノバ少佐、早く部屋に戻りなさいね
#541
「リリアより、ロック完了」
「ハルトよりミーナミ船長たちへ、お疲れ様、ブリッジへ上がって欲しい」
無事に旗艦ルミナスに収納されたフェニックス4号から私物をまとめて、下船する。
もちろんその横にはユナを抱っこしたノバが腕を組んでいる。フェニックス4号を後にするのはとても寂しいが、これも飛躍のためのステップなので仕方がない。
旗艦ルミナスのブリッジに到着した一行は、ハルトやルミナ、リリアの出迎えを受ける。
「ハルト隊長、ルミナ艦長、リリア少佐、本当にありがとうございました」
ミーナミは、びしっとした態度でお礼をいう。
「こちらこそ、ありがとう、また一つ新しい経験を積ませてもらったよ」
ハルトはKDSL実験実証のお礼をミーナミに言う。今回はさらにティアナがインターワープ内で活動することができることを実践して見せている。
「みんなのおかげで任務成功です、本当にありがとう」
「皆さん、お疲れ様でした」
もう一度全員揃って記念撮影をする。
「さあ、ミーナミ中尉は大学へ戻る準備があるんだな」
「はい、そうです」
ハルトに言われてミーナミはいよいよこの時が来てしまったことを改めて自覚する。
「ノバ少佐、ミーナミ中尉と自室へ行って準備を手伝ってあげなさいね」
ルミナがノバに口添えする。
「じゃあ、ミーナミ中尉の出発は明日の1500でいいかな、それまでに準備しておくようにな、では解散」
ハルトはそうミーナミに通告する。
「さあ、ノバ少佐、早く部屋に戻りなさいね」
ルミナもノバとミーナミに移動を促す。
ハルトとルミナはミーナミの旅立ちの前のノバとユナと家族水入らずで過ごせるように配慮してくれたのだ。
「ミーナミさん、部屋はこっちです」
ユナを抱っこしたノバはそういうと、ミーナミの手を取り自室へ案内する。




