#534 新たなブラックホールが出現し、フェニックス4号と旗艦ルミナスを吸い込もうとしている
#534
ミーナミはつぶやくと、ノバから体を離して、ブリッジのキャプテンシートに座り直す。ノバも航海長シートに着席し、状況分析を始めている。
「インターワープ内マップ表示」
ノバがそう命じると、モニタにインターワープ2内部マップが表示される。
IWマップは航法ユニットであるノバがいるからこそ使えるマップだ。フェニックス4号と旗艦ルミナスはIW2中間あたりが現在地のようだ。
「周辺詳細図」
ノバが命じると周囲が3Dマップとなってグラフカルに表示される。
「あっ」
ミーナミとノバが揃って声を上げる。
そこにはワープ内にも関わらず、新たなブラックホールが出現し、フェニックス4号と旗艦ルミナスを吸い込もうとしている。
「ミーナミよりノバさん、ブラックホールの状況何かわかりますか?」
「ノバ了解、モニタ見てください、φ10k、アウトポイント不明、インまで2000k、あと60sです」
「ノバさん、ありがとう、ミーナミよりルミナス、ブラックホールデータ送ります」
「ルミナよりミーナミ船長、データ有難う、助かります」「ミーナミより、対処方法まだ不明です」
「ルミナス、了解」
「ノバさん、このままだと2艦とも飲み込まれるよ」
「ミーナミ船長、まずは対応考えてみて」
「ノバさん、フルパワーで逃げ切るか、消し去るか、のどちらかです」
「ミーナミさん、ブラックホールの速度からしての逃げるのは無理、です」
「ノバさん、では消去を」
「ミーナミさんへ、了解」
「ハルト隊長、スペースレスキュー隊フェニックスへ出動を要請します」
「スペースレスキュー隊ハルト、了解、何か策はありますか」
「前に使った神器{空間歪イレーザ}を使いたいです」
「あれは旗艦ルミナスのエネルギーも必要だし、ブラックホールに近づく必要があるぞ」
「・・・・」




