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#528 うちのティアナが突撃訪問するかもしれません、その際にはお許しを

#528


「こっちは101番です、お隣同士ですね、よろしくお願いします」

 フェニックス4号と旗艦ルミナスはと途中から並走し、それぞれの指定ポートを目指す。


 外港停泊の場合、指定ポートと言ってもIWS3周辺域に、ポート番号が書かれた宇宙ブイが設置されているだけの待機場所である。


 IWS3通過を希望する宇宙船は外港ポートに停泊し、通過するための手続きを行い、順番が来るまで待機する。


 予算と時間がある場合は、IWS3アルファの内港に停泊して、アルファ内に上陸して息抜きをすることができる。


「ミーナミ船長、まあ隣同士と言っても、宇宙空間なので、行き来は難しいかもしれないですね」

「そうですね、あまり待たされるようであれば、相互訪問を計画しましょう、ただし・・」


「ただし?」

「うちのティアナが突撃訪問するかもしれません、その際にはお許しを」


「ははは、承知しました」

 ミーナミは旗艦ルミナスとの通信を終える。


「・・・だそうです、ノバさん」

「ミーナミ船長、間もなく外港ポート101番です、停止信号受信」


「了解、フェニックス4号、停船・・」


 フェニックス4号は逆噴射を何度か行い、101と表示されているブイの直近にぴたりと停船する。


「ノバさん、ありがとう、ぴったりだね」

「ミーナミ船長、ノバすごいでしょ、ホメテ?」


「もちろん、ノバさんすごいですね、宇宙一の妻です」

 ミーナミはノバの手を握りながら答える。


「さてと・・・ルミナスに挨拶しますか」

「そうしましょう」


 ミーナミはノバと並んでブリッジの窓から同時に入港した旗艦ルミナスに向かって手を振る。


 きっと旗艦ルミナスのブリッジでも同じようにハルト隊長やルミナ艦長が手を振っていることだろう。



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