#その50 ルミナ、プラズマエネルギーをライフルに充填してくれ
#その50
「よし、宇宙船ルミナ、発進!プラズマ核融合エンジン出力10%から80%まで徐々に上昇せよ」
宇宙船ルミナはノバのナビゲートによりプラズマ核融合エンジンの出力を上げつつ前進を開始する。ノバのナビゲートで宇宙線ルミナは惑星アルメリアに向かう航路を順調に進む。ノバは小惑星ベルトへの航行には自信があったようだが、問題が発生する。
「ハルト船長、小惑星ベルトに突入、これからが本番よ。」
そうノバが言った瞬間だった。
いきなり船が大きく揺れる。そして警報がけたたましく鳴り響く。
「なんだ!何が起きた!」
「船長、ごめん、小惑星ベルトの小惑星が衝突してきたんだ。自分の計算は小惑星は全て物理法則に従って自然に動いていることが前提なんだけど、意思、悪意をもった星が混ざっていて攻撃してくるみたいなんだ」
「ノバへ、わかった、ナビゲート継続してくれ。」
「ノバより船長、了解、現在回避行動中だけど、このままではまたこの船に小惑星が衝突しちゃうよ」
「ノバ、わかったよ。ルミナ、小惑星破壊にこ船の兵装でなにか使えるものがないか?」
「ルミナより船長、プラズマライフルの出力をしぼれば小惑星排除に使えそうです」
「ルミナ了解、プラズマライフルのコントロールをこっちに寄越せ、俺がやるから、ルミナはターゲット位置をノバから取得してくれ」
「ルミナ了解、ノバと協調します」
ルミナはそういうと兵器管制をハルトに託す。
ハルトの目の前に兵器管制用モニタが表示される。ルミナはノバから位置座標を受け取ると兵器管制に入力する。ハルトはその座標にターゲットロックを目指す。
「ノバ、ターゲットの表示を頼む。」
「船長、了解!」
ノバがそう答えると目標点である小惑星がハルトのターゲットモニタに表示される。それは予想よりはるかに大きいが、ハルトは動じない。
「ルミナ、プラズマエネルギーをライフルに充填してくれ」
「ルミナ了解、エネルギーをライフルに充填開始します」
ハルトはたんたんとライフル発射シーケンスをこなす。兵器管制用モニタをじっと見つめて、やがてモニタ内の照準が一つに重なる。ターゲットロックOKだ。