#488 オカチャンドコ、オトチャンドコ、うわーん
#488
「うわーん、ここ、どこ?」
「ここはルミナス、宇宙戦艦の中よ」
「そんなとこ、ワカンナーイ、うわーん」
今度はルミナが話しかける。
「どうしたの」
「だーれ?」
「オカチャンドコ、オトチャンドコ、うわーん」
次はティアナだ。自信ありげの女の子に話しかける。
「だっこしたげようか?」
「イヤー」
そこにノバとミーナミが小島から戻って、ブリッジ経由でアリス工房に入室してくる。
「この子、どうしたの?」
ノバが突然現れた幼女にとまどう。
「ねえ、この子、あの高速飛行物体から出てきたのかな?」
「・・だと思う」
アリスが確信を持てないままためらいがちに答える。
ノバとアリスの会話を聞きつけて、幼女がノバを見つけたようだ。
「あっ、オカチャンダ」
そう叫ぶとノバに駆け寄ってひっしと抱き付く。
「どういうこと?」
幼女は次にミーナミに抱き付く。
「オトチャン、どこいってた?」
「???」
ミーナミはわけがわからないままに、幼女をその手で抱っこする。
幼女はミーナミに抱かれたままぐずぐずしていたが、やがて泣きつかれたのか、ミーナミに抱っこされたまま寝てしまう。すーすーと寝息を立てる姿は実に愛らしい。
「ねえアリス、この子は、その、RAIかしら?」
様子を見守っていたルミナがアリスに尋ねる。
「そんな気はしますが・・・調べちゃっていいでしょうか」
アリスは隊長ハルトに伺いを立てる。




