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#475 おうおう、ノバちゃんも女子だねえ

#475


 ノバはわざわざデートと言う言葉を使って、間接的にミーナミに好意があることを告げる。

ミーナミもノバも直接会うことがなく、離れていくことがやはり寂しいのである。


「おうおう、ノバちゃんも女子だねえ、まっ、ゆっくりやっとくれ」

「ティアナ、そそそそんなんじゃないよ」


「まっ、どうでもいいけどね、愛しの旦那様に会いたくなっちゃったよ、じゃねえ」

 ティアロイドはそういうと、エンジン出力を全開にしてあっという間に離脱、視界から遠ざかる。


ミーナミとノバの二人が遠く離れて感傷にふけっている時である。


「タスケテ、タスケテ・・・・」

 ノバチョコのフェニックス3号がレスキュー信号を受信する。


「ノバ殿、レスキュー信号を受信したでござる」

「チョコ、どこからなの?」


「それが、あの高速飛行物体からのようでござる」

 モニタを確認すると、レスキュー信号は惑星ルクレア大気圏突入軌道に今まさに入らんとしている高速飛行物体からの発信のようだ。


「ミーナミ船長、聞こえますか」

 ノバは別れたばかりのミーナミに呼びかける。


「こちらミーナミ、ノバさん、どうしましたか?」

 ミーナミは別れたばかりのノバからの通信にただならぬ気配を感じて、緊張しながらマイクを握る。


「たった今、レスキュー信号を受信、発信元は高速飛行物体と思われます」

「えっ、でも高速飛行物体は惑星ルクレアに向かっています、このままだと燃え尽きちゃいます」


「ミーナミさん、そっちが近いので、すぐに追いかけてもらませんか」

 ミーナミはノバから依頼でなくとも、答えは同じだ。


「了解です、すぐに追跡します、いくぞ、ミーシャ、アミル」

「おうっ」


 二人からの元気な承諾を聞いて、宇宙船マンディ号は、高速飛行物体を追尾する。


「ミーナミ船長、高速飛行物体のデータ送ります」

「了解、助かります」


 ミーナミはマンディ号のモニタに映し出されている高速飛行物体の航路を素早くトレースすると航海長であるミーシャに命ずる。


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