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#474 ミーナミより、ノバさん、飛行物体動き始めました、コースが変わります

#474


「アミルより、マンディ号、エンジン全開」

 高速飛行物体は見かけより重量があるのか、なかなかコースを変えない。


「くっそー、マンディ号じゃパワー不足なのか」

 そのとき、緊急通信がノバから入る。


「ノバより、ミーナミ船長、遅れてごめんなさい」

 ノバはミーナミにそう呼びかけると、フェニックス3号をマンディ号と並べる。


「チョコ、頼む」

 ノバはそういうと、フェニックス3号をチョコの力を借りて、フルパワーで高速飛行物体を押し始める。


「ミーナミより、ノバさん、飛行物体動き始めました、コースが変わります」

 ノバ、ミーナミの力を合わせてのパワーが効いたのか、高速飛行物体はわずかずつ旗艦ルミナスへの墜落コースから外れていく。


「ミーシャよりミーナミへ、いいぞいいぞ、このままいけば、旗艦ルミナス墜落コースから完全に外れるぞ、あと5,4,3,2,1・・0」


「ノバよりミーナミ船長、やった、コース外れました、もう安心です」

「ミーナミよりノバさん、飛行物体から離脱します」


「ノバより、こっちも離脱します」

「ミーシャ、アミル、エンジン全開で、飛行物体から離脱してくれ」


「アミル了解」

「ミーシャ了解」


二人はそういうと、宇宙船マンディ号の航路を衛星軌道に戻るべく調整する。


「ミーシャよりミーナミ船長、衛星軌道への航路セット完了」

 なんだ、衛星軌道に戻れてしまうのか、ちょっと残念だ。


 ミーナミはもしかするとこのまま惑星ルクレアに着陸し、ノバさんと会えるかもしれないと淡い期待を抱いていたのだ。そんな期待はそっと胸にしまって、船長として宣言する。


「ミーナミより総員へ、マンディ号はこれより衛星軌道を経由して、帰路に就く」


 ミーナミ、ミーシャ、アミルの3人が乗り組む練習宇宙船マンディ号は、ゆっくりと方向を変えるべく、エンジン出力を調整する。


「ノバさん、今日はありがとうございました、またお会いできるのを楽しみにしております」

ミーナミはノバに向かって、別れの挨拶を送信する。

「ミーナミ船長と御仲間のみなさん、こちらこそありがとうございました、またデートしましょう」


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