#471 みんなありがとう、それでは本船は未確認物体を追跡する
#471
「おいおい、ミーナミ、この船が向かったところで、武器があるわけじゃなし、何の役にも立たないんじゃないのか」
さすがにミーシャはミーナミに苦言する。
「そうだぞミーナミ、お前のノバさんの邪魔をするだけじゃないのか」
ミーナミはアミルにも言われてしまう。
「でもみんな、目の前に事件が起きているのに見て見ぬふりはできないよ、何かできるかもしれないから、とにかく行ってみたいんだ」
ミーナミはいつになく熱心にミーシャとアミルを説得する。
「やれやれ、ノバさんに少しは役に立つところを見せたいんじゃないのか」
「そ、そんなこと・・」
「ないって言いきれるのか」
「ノバさんはこの間もなんの関係もない俺らを助けるのに自分の命を顧みずに活動してくれたんだ、少しでも恩を返したいんだよ」
「わかったよ、役に立てるかどうかわからないけど、ミーナミのために一肌脱ごうじゃないか、な、アミル」
「ああ、ノバさんのためならな」
「みんなありがとう、それでは本船は未確認物体を追跡する」
「了解!」
「ミーシャ、ナビゲーション追跡モード、対象は未確認高速飛行物体後方1000」
「ミーシャ了解」
宇宙船マンディ号はこうして、未確認高速飛行物体を追跡を始める。
「ノバよりマンディ号、聞こえますか」
あっ、ノバさんからの通信だ、ミーナミは緊張しながらマイクの位置を直す。
「こちらマンディ号船長ミーナミです、よく聞こえます」
「ノバより、こちらの観測では、飛行物体は惑星ルクレア大気圏に突入後、燃え尽きるか、赤道近くの何もない砂漠に墜落と予測しています」
「マンディ号より、では被害はなさそうですね」
「ノバより、多分大丈夫です」
「マンディ号より、ではぎりぎりまで追跡して、衛星軌道に戻ることとします」
「ノバより、ありがとう、マンディ号ミーナミ船長の協力に感謝します」
「マンディ号より、ノバさん、この間はタスケテ頂き、ありがとうございました」




