#463 あっ、そこは旗艦ルミナスの停泊場所じゃないか
#463
ミーナミはサーシャの叫び声に反応して、慌てて緊急回避レバーを引く。すると宇宙船マンディ号の船体が急激に回転し、船内ではGがかかって体が浮き上がる。そして次の瞬間には急減速により強い衝撃が体を襲う。
「いててて」
ミーナミは操船室のパネルの角に肩をぶつけて顔をしかめる。マンディ号は難なく回転物体を回避することに成功する。
「サーシャより、回転物体は惑星ルクレア衛星軌道に向かって高速飛翔中、このまま飛行した場合の予想最終落下地点をモニターに出します」
サーシャが最終落下地点をモニタに表示する。
「ここは、確か」
ミーナミはそういうと、さっき撮影したばかりの惑星ルクレア地表写真を重ねて表示する。
「あっ、そこは旗艦ルミナスの停泊場所じゃないか」
ミーナミはそう叫ぶと同時に、通信用マイクをわしづかみにする。
「メーデー、メーデー、こちらマンディ号、スペースレスキュー隊フェニックス応答してください」
「・・・・・」
「メーデー、メーデー、こちらマンディ号、スペースレスキュー隊フェニックス応答してください、ノバさん、応答してください」
「こちらスペースレスキュー隊フェニックス、ノバです、聞こえますか」
やった、フェニックス隊ノバさんから応答だ。
「ノバさん、宇宙船マンディ号船長ミーナミです」
あれ、ミーナミってこの間デートらしきことをした宇宙大学の学生さんがミーナミだった・・
「ハルト隊長、今日はどうする?」
「そうだな、せっかくだから今日は裏山を探検にみんなで行くか」
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ハルトはそう提案すると、みんなも賛成する。朝食を食べ終えると、アリスが準備してくれた探検向きの服装を着こむ。にわか仕込みではあるが、まあ、○○○○探検隊のように見えなくもない。
「さあ、行くぞ」
ハルトはそういうと、みんなを連れて裏山へ出発する。
「はーい」
ルミナの元気な声が森にこだまする。その声を聞いて、ノバもチョコも嬉しそうだ。




