#438 さあさあ結婚初めての夜が来る~、それを夫婦は初夜と呼ぶ~
#438
「私は今こうしてハルト隊長と結ばれることができて本当に幸せです。そして、私はこれからもみなさんとともに歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」
会場から拍手が起こる。ハルトはティアナがこんなに立派なことを人前で言えるなんて成長したなと感慨にふける。ルミナも目をうるうるさせながら見ている。
「それではここで新郎ハルト隊長よりご挨拶を頂戴したいと思います」
ノバがそういうとハルトはルミナとティアナを両側に連れ立ってマイクの前に立つ。
「みなさん、今日は僕たちの結婚披露宴にご出席いただきありがとうございます。ルミナとティアナとはいろいろありましたが、こうして一緒になることができて本当に幸せです」
会場からは拍手が起きる。ハルトは話を続ける。
「僕はこの2人とともに新しい人生を歩んでいきたいと思います。本当にありがとうございました!」
「これで、ハルトさん、ルミナさん、ティアナさんの結婚披露宴を終宴とします。みなさま、ありがとうございました」
ノバがそういうと、新郎新婦の3人が退場する。他の参加者はまだまだ会場で飲み食いを続けるようだ。
「さあさあ結婚初めての夜が来る~、それを夫婦は初夜と呼ぶ~」
ティアナが妙な替え歌を歌いながら、自室に戻る。ハルトとルミナもそれぞれの部屋に一旦戻る。
ハルトの部屋の右側がルミナ、左側がティアナの部屋だ。
ハルトは自室に戻ると、ルミナに声をかける。
「ルミナ、今日はいろいろあったけど、本当におめでとう」
「うん、ありがとう。でもまだ実感がないなあ。なんか夢みたいだよ」
「僕も同じだよ。まさか今日がこんな日になるなんてね」
「ねえ、ハルトさん」
ルミナが急に改まってハルトの名を呼ぶ。
「ん?」
「その、初夜って知ってる?私初めてだからよくわからなくて」
ルミナがもじもじしながら尋ねる。