#437 どこの世界のバトルストーリかよという内容である
#437
つまり、インターワープステーション1付近の小型惑星に閉じ込められているルミナがハルトにファーストコンタクトを送っている映像からだ。
その後、デブリ回収アルバイトを始めたハルトがやが宇宙船ルミナとと出会い、船長になり、一緒に旅をしながら愛を深めていく様子がまるで映画のようにまとめられている。
ハルトもルミナも懐かしさを感じながらも目をうるうるさせながらスクリーンに見入っている。
「さあ、次は新婦ティアナと新郎ハルトの出会いを再現したビデオレターです」
今度はカノンの番だ。
こちらの映像はティアナがレスキューポッドに入って、宇宙空間をさまよっているところから始まる。
ハルト達に救助されたティアナは、借りてきたお姫様のように弱弱しく、ハルトの保護欲を刺激する。
ハルトはやがてティアナが本当にセレシア王国の王女であることを知るが、接する態度を変えることなく、ティアナを宇宙戦艦ルミナスに迎え入れる。
ティアナは惑星エリシアを救う作戦に参加する中でティアロイドであることを告白し、ハルトともに決戦に挑み、勝利する。
そして惑星エリシアには平和が訪れるというどこの世界のバトルストーリかよという内容であるが、ルミナのビデオとは別の意味でみんな感動してモニターに見入っているので、よしとしよう。
「それでは、ここで新婦二人からの挨拶を頂戴したいと思います」
ノバがそういうと、まずルミナは席を立ち、マイクを取る。
「みなさん、私たちのためにわざわざお集まりいただきありがとうございます。今思えば遠い道のりでしたが、ハルトさんとはずっと一緒に過ごしてきました。その結果、こうしてハルトさんと一緒になることができて本当に幸せです。これからも二人で力を合わせて頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします」
会場から拍手が起こる。そして今度はティアナが立ち上がる。
「本日は私のためにこのように立派な披露宴を開いていただき、感謝いたします。私たち二人が出会うきっかけとなったのは惑星エリシアでの出来事でした。そこでレスキューポッドに入って漂流した私をここにいるみなさんに救助していただきました。さらにみなさんには惑星エリシアを救って頂きました。私はハルトさんやるみなさんと一緒に過ごすうちに自分の本当の気持ちに気づきました」
会場から拍手が起こる。そしてティアナは続ける。




