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#435 では、誓いの口づけを

#435


「新郎ハルト殿、右新婦ルミナ殿、左新婦ティアナ殿、夫婦になる誓いの言葉をお願いします」

女神ソフィア様は3人に誓いの言葉を述べるように促す。


「私たちはそれぞれを生涯の伴侶とし、健やかなるときも病めるときも、喜びのときも悲しみのときも、富めるときも貧しいときも、これを愛しこれを敬い、これを慰めこれを助け、その命ある限り真心を尽くすことを誓います、ハルト・アマギ」


「同じくルミナ・アマギ」

「同じくティアナ・アマギ」


「では、誓いの口づけを」

 女神ソフィア様は3人にキスをするように促す。


 女神ソフィアは一礼すると、中央の通路を開ける。3人はキスを交わすため進む。周囲の参列者たちは固唾を飲んで見守っている。


 中央まで来るとハルトはルミナとティアナをそっと抱き寄せる。そしてルミナとティアナに続いてキスをする。


 おおーというどよめきと共に一斉に拍手が沸く。ハルトは一度唇を離すとルミナを見つめる、ルミナも熱い視線でハルトを見つめている。


 ハルトはティアナを今度は見つめる。ティアナも熱い視線でハルトを見つめる。


 ハルトは最初にルミナとキスをする。次にティアナとキスをする。誓いの口づけを終えると、3人は見届け人でもある仲間たちと向きあう。


「みなさん、ありがとうございました」

 ハルトが代表して発声する。そして3人揃って深くお辞儀をする。


「はい、これで3人の結婚の義を終わります」


 神主である女神ソフィア様が終了を告げると、今度は参列者全員が拍手をして3人を祝福する。

神器{ソフィアリング}を使ったほんの余興のはずが、ハルト、ルミナ、ティアナの結婚式にまで発展したが、みんなが笑顔になったので、女神ソフィア様にはお礼を言っておく。


「ソフィア様、コスプレリング、ありがとう!」

「ばかもの、神器{ソフィアリング}じゃ}」


「よっしゃー、次は新婚旅行だあー」

 ティアナが叫ぶ。雄たけびと言ってもいいだろう。今も新婚旅行を兼ねた遠足中だということをティアナはすっかり忘れているらしい。ま、そのくらいがティアナにはちょうどいいだろう。


「結婚式の次はもちろん、披露宴だよね、ハルト隊長?」

アリスがハルトに尋ねる。


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