#421 拙者がノバ殿をさしおいて主役を仰せつかっても良かったでござろうか
#421
「はい」
「ピクニック中ではあるが、これより空間歪イレーズ作戦を開始する」
「おーっ!」
「配置を発表する、フェニックス2号コンテナに空間歪イレーザを搭載する、パイロットはリリアに頼む」
「リリア了解」
「空間歪イレーザベースをカノン、コントロールにチョコ、指示をアリスが担当する」
「ガンバロウ!」
「フェニックス1号はティアナ、周囲警戒を担当する」
「ティアナ了解」
「旗艦ルミナス指揮を艦長ルミナと航海長ノバに任せる」
「ルミナ了解、はい、任せてください」
「ノバも了解、何かあったらすぐに行くよ」
「アリス、空間歪イレーザ完成はいつになる?」
「アリスより、明日の朝までには完成するよ」
「よし、では作戦開始は明日1300とする、それまでは鋭気を養って欲しい、以上だ」
「ハルト隊長、わしを忘れてない?」
エリオット国王がハルトを脇からつつく。
「あっ、それではエリオット司令長官、一言どうぞ」
「えへん、この作戦には女神ソフィア様の設計図がかかわっている。よって立派な聖戦だ。きっと神の加護がある。みんながんばろう」
エリオットがそう言って締めくくる。女神ソフィア様の加護を一番信じていないのが多分ハルトだろう。
「こんこんこん、ノバ殿、チョコでござるよ」
「チョコならいつでもどうぞ」
ノバがそういうとチョコがまさにするりとノバの元に入ってくる。
「チョコ、初めての主役で緊張してる?」
「いや、大丈夫でござるよ」
チョコはそういうが、ノバの膝の上で丸くなっているチョコの胸からは心臓がどっきんどっきんと脈打っていることが伝わってくる。
「ノバ殿、拙者がノバ殿をさしおいて主役を仰せつかっても良かったでござろうか」