#その4 《種 族》地球人・転生者(女神ソフィアの手違いにより死亡)
#その4
「わかりました。それでは晴翔さんがお望みの世界観を持つ宇宙世界に転生させますね」
「ありがとうございます、チートたっぷりでお願いします」
「わかっていますよ、晴翔さん」
ソフィアがそう言ってほほ笑むと、持っていた杖を一振りする。晴翔の体はたちまち光に包まれる。
「はい、お願いします!」
晴翔はそう叫ぶと意識を失う。
「晴翔さんは手違いで若くして命を失ってしまったのだから、今度の世界ではうんと楽しんでもらえるといいな。宇宙世界希望者は珍しいから、できれば私も参加したいなあ」
そんなつぶやきを残して女神ソフィアの姿は消える。
*最初の街
気が付くと晴翔は人工的な街並みの公園らしき場所に立っている。
「ここは本当に異世界か?」
晴翔は周りを見回しながらつぶやく。
近くにはビルが連なっているのが見える。晴翔が知っている地球ではない証拠に天井にもビルがぶら下がっている。
「どうやら宇宙にあるコロニーに転生した感じかなあ」
晴翔はあたりを見回わす。
「まずは自分の能力を確認しないとな。ステータスオープン!」
そう叫ぶと目の前にゲームなどでおなじみのステータスウィンドウが表示される。
《名 前》天城ハルト 《年 齢》28歳 《種 族》地球人・転生者(女神ソフィアの手違いにより死亡)
《職 業》宇宙船船長
【スキル】ハーレムマスター
「なるほど、ゲームでよく見るステータス画面だな」
そうつぶやきながら晴翔は自分の能力を確認する。
そして自分の職にある宇宙船船長を見つけて、一人にやけてしまう。
「ソフィア様は約束を守ってくれたんだ。でも、俺の宇宙船は・・・?」
ハルトは独り言をつぶやくとあたりをきょろきょろするが、それらしき宇宙船は見当たらない。